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パンデミック失業とDVに相関性あり

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1万人の女性を対象にした調査で判明

 1月31日付ABC放送(電子版)は、「新しい研究で、ドメスティック・バイオレンスと、パンデミック中の失業その他の経済的ストレスをもたらす要因との間に相関性が突き止められた」と伝えている。

 国内のNational Research Organisation for Women’s Safetyが、2021年2月から4月までの間、1万人の女性を対象にオンライン調査した研究で、パートナーが失業すると、初めて暴力を受ける事態も増え、また、既に暴力虐待がある関係の場合にはさらに暴力が悪化することが判明している。

 また、調査対象になった女性の3分の1(31%)が、パンデミック開始から1年以内に一時帰休、失業、賃金切り下げ、労働時間短縮などを体験している。また、25%ほどがパートナーが失業したと答えている。

 回答者の10人に1人が現在のパートナーまたは過去のパートナーから肉体的暴力を受けたことがあると答えており、8%が性暴行を受けたことがあると答えている。また、32%がパートナーからの感情的虐待、嫌がらせ、支配的行動を経験している。

 パートナーが前年に仕事をしていない、または失業したなどがあると、パートナーの職に変化がない場合に比べて女性がパートナーからの暴力を初めて経験する率が2倍になっていた。

 この研究分析を行ったAustralian Institute of Criminologyのアンソニー・モーガン研究マネージャは、「初めての暴力が失業などの経済的ストレスによって引き起こされたと即断できないが、両者の間には強い相関関係が見られ、世界中の研究結果と整合している」と述べている。

 また、「パンデミックに対して実施された様々な公衆衛生対策は一般社会の安全、衛生、福利を守るものではあったが、意図しない結果をもたらしているが、まったく予想できなかったわけではない」と述べている。

 ドメスティック・バイオレンス被害者支援グループ「Full Stop」のヘイリー・フォスターCEOは、「パンデミックがドメスティック・バイオレンスや家庭内暴力をもたらしたわけではない。関係の中にすでに虐待的な条件があった場合にそれを悪化させるだけだ」と語っており、ドメスティック・バイオレンスが既にある関係の中では、パートナーが失業した場合には肉体的暴力を受ける率が4倍にもなり、感情的虐待を受ける率も2倍になることが判明している。
■ソース
Study of 10,000 women finds link between job losses in COVID-19 pandemic and domestic violence

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