前NSW州首相と自由党閣僚との間の怪文書
2月1日付シドニー・モーニング・ヘラルド紙(SMH、電子版)は、グラディス・ベレジクリアン前NSW州首相と匿名の自由党政権閣僚との間の私的なテキスト・メッセージと称する怪文書が公開されたことを報じている。
怪文書は、スコット・モリソン連邦首相を、「完全に錯乱している」と呼び、「いやな、いやな人物」と評している。
ネットワーク10の政治レポーター、ピター・ヴァン・オンセレン氏がこのテキスト・メッセージのコピーを所持していると発言しており、閣僚とする人物が連邦閣僚なのか州閣僚なのかも定かではないが、ヴァン・オンセレン氏はその人物を連邦閣僚とほのめかしている。
ただし、ベレジクリアン前NSW州首相は、そのようなメッセージについて全く記憶にないと否定している。
ヴァン・オンセレン氏は、キャンベラのナショナル・プレス・クラブでのモリソン連邦首相の講演の後の質疑応答でこのテキスト・メッセージの一部を読み上げており、その後、午後5時のニューズ・ブレティンでもこのテキスト・メッセージのやりとりを読み上げた。
その中で、ベレジクリアン元州首相は、モリソン連邦首相を「私に関するウソを活発に広めている」と非難し、閣僚とされる人物がモリソン連邦首相について、「焦っていて嫉妬しているのだ」と書いている。
また、2020年初めのブラック・サマー・ブッシュファイア時に、ベレジクリアンNSW州首相(当時)が、「人命が危険にさらされている時に、モリソン連邦首相はちっぽけな政治的点稼ぎに明け暮れている」と評している。
一方、怪文書中の匿名の自由党閣僚は、ベレジクリアン前州首相宛のテキストで、自由党内でのモリソン首相の人気について、「みんなもうモリソン首相のことは分かってきて、彼のことを食わせ者だと考えるようになっている」と書いている。
モリソン連邦首相は、「そんなものは噂」と笑い飛ばそうとしており、NSW州、連邦のどの閣僚もテキスト・メッセージのやりとりもリークも否定しているが、バーナビー・ジョイス連邦副首相は、「そのようなテキスト・メッセージをリークした犯人は調べればいずればれる。その前に名乗り出てきたらどうか」と発言している。
■ソース
‘A complete psycho’: Claim that Gladys Berejiklian and Liberal slammed PM in texts