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モリソン首相、高齢者介護施設の危機をようやく認める

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VIC州のロックダウン期の連邦直轄施設を上回る数字

 VIC州政府が州全体をロックダウンした時期、州政府管轄の高齢者介護施設ではほとんどコロナウイルス死者を出さなかったのに比して、連邦政府直轄の高齢者介護施設で大勢の死者を出し、遂にVIC州政府が直接介入して入居者全員を病院に移すという事件があった。その際にスコット・モリソン連邦首相は謝罪しなかった。

 現在、高齢者以下以後施設でオミクロン株のために当時のVIC州でよりも多数の入居者がコロナウイルス感染死している。

 2月4日、スコット・モリソン連邦首相がようやく高齢者介護施設が危機状態にあることを認め、施設援護のために豪国防陸軍兵士を動員する考えを発表した。

 高齢者介護施設では入居者職員共ワクチン接種は優先グループに入っているが、現在、入居者は4万人がまだブースター接種を受けておらず、中には入居者や家族がブースター接種拒否を決めているケースもある。一方、施設上部団体の推定によると、職員でブースター接種を受けたのは全体の40%にとどまっている。この事態に対して連邦政府の支援を要求する声が挙がっており、それに対してモリソン政権は、国防軍兵士を動員する考えを明らかにした。

 連邦政府のリチャード・コルベック高齢者・介護施設・スポーツ担当大臣が、介護施設問題の会議を「多忙」と称して欠席し、3日間、クリケット観戦をしていたことが暴露され、議会調査委員会で追及され、野党労働党もコルベック大臣の辞任を要求している。コルベック氏は大臣席に居座り、議員を失いたくないモリソン保守連合政権もコルベック氏に対して寛容を貫いている。

 ただし、モリソン連邦首相は、陸軍衛生予備役を大量動員することについては、「現在彼らが従事している医療施設の仕事から高齢者介護施設に振り向けることにしかならない」として、具体的な計画を否定している。

 2月4日、選挙戦体制に入っているモリソン連邦首相は、メルボルン市のチザム選挙区を訪れ、美容室に入って客の洗髪サービスをしてみせたが、野党労働党は、「モリソン首相は、高齢者介護施設のコロナウイルス大発生問題対策協議をする方が国民のためになるはず」と批判している。
■ソース
Government eyes sending Defence to aged care homes as infections soar

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