16歳以上の年齢層はブースターを含めた3回接種
2月10日付ABC放送(電子版)は、オーストラリア国内のワクチン技術専門家団体「豪州予防接種技術諮問グループ(ATAGI)が、「完全接種」の定義と名称を変更し、ジョンソン&ジョンソン(1回)を除くメーカーのワクチンについては2回の一次接種コースを終えた段階で「fully vaccinated(完全接種)」と呼んでいたが、16歳以上の年齢層については、ブースター接種も加え、「up to date(最新接種済み)」と呼ぶことを勧告していると伝えた。
この勧告に従えば、今後は一次接種コースから6か月以内にブースター接種1回を受けることで「up to date」と認められることになる。
まだブースター接種を受けるまでの期間が過ぎていない場合には一次接種コースを受けた段階で「up to date」と見なされることになる。
ATAGIのこの勧告案は、2月10日の全国閣僚会議で承認を受けたが、オーストラリアに渡ってくる海外渡航者には適用されない。
また、グレッグ・ハント保健相は、「その者の年齢と個々人の保健衛生必要条件に合わせてATAGIが勧告している全投与を完了した段階でup to dateと呼ばれることになる」と語っている。
さらに、現在、16歳以上の者は一次接種を終えてから3か月でブースター接種を受ける資格ができるが、新規則では、最後の一次接種から6か月以上を過ぎていた場合には、「overdue(遅滞)」と見なされることになる。
ハント大臣は、「16歳未満の者は、一次接種が完了した段階でup to dateと見なされるが、5歳以上の重度の免疫障害者は3回の接種を受けた段階でup to dateとされる」と語っている。
全国閣僚会議では、高齢者介護施設職員を除いてブースター接種を全国的に義務づけることはせず、州、準州が独自に特定職種でブースター接種を義務づけることができるとしている。
また、オミクロン株が猛威を振るっており、何百万人もの国民が1回目のブースター接種を今後受けることになっている現在、2回目以降のブースターが必要になるかどうかは今後の課題として残されている。
■ソース
ATAGI recommends change to definition of COVID-19 vaccine status from ‘fully vaccinated’ to ‘up to date’