オーストラリア、キエフの駐ウクライナ豪大使館退去へ

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プーチン・ロシアのウクライナ侵略に備え、外国人避難

 2月13日付ABC放送(電子版)は、アメリカ政府が、「プーチンのロシアは北京オリンピック閉会前にロシア軍をウクライナ国内に侵入させる計画」と発表しており、それを受けて豪政府もキエフ市内の豪大使館員を同国西部に退去させると発表したことを伝えている。

 スコット・モリソン連邦首相は、「ウクライナとロシアの関係はますます悪化しており、ロシア軍がウクライナを侵略する可能性もますます高まっているため、豪大使館員をキエフから退去させた」と発表している。

 アメリカ政府国務省も駐ウクライナ米大使館の基幹職員を残し、他の全員をキエフの大使館から退去させている。これを受けて、13日午前、マリス・ペイン外相は、「豪大使館業務はポーランドとの国境に近いリヴィフの臨時大使館で行う」と発表している。また、ウクライナ国内に滞在中のオーストラリア人にもウクライナを脱出するよう強く勧告した。その他の国もウクライナ在住の自国民に対してウクライナ脱出を呼びかけている。

 ペイン外相は、「ウクライナに接するロシアの国境周辺に10万人を超えるロシア軍が結集しており、一触即発の状況にあるが、プーチン・ロシア政府はウクライナへの侵略の意図を否定している。しかし、過去にも侵略の意図を否定して間もなくロシア軍が国境を越えたという事件がある。

 モリソン首相は、「大使館員の家族は既に避難していたが、大使館員3人がキエフの豪大使館に残って、ウクライナ在留豪人の領事援助を続けていた。在留豪人のほとんどは二重国籍者やウクライナ国籍者との婚姻者などだ。この大使館の3人の職員には感謝の言葉を述べたい。しかし、状況が悪化しており、リヴィフに大使館業務を移すよう指示した」と語り、さらに「ヨーロッパのみならず、我が国が位置する地域においても自由と国家主権を信奉するオーストラリア国家を代表してロシアにはっきりとしたメッセージを告げる。ウクライナを脅迫するロシアの独裁的で一方的な行為は断じて許すことができない」と語っている。

 モリソン首相は、「オーストラリア政府は、ウクライナの国家主権と領土保全を支持し、欧州統一とNATOの対応を支持する」と発表している。

 また、連邦議会のアンソニー・アルバネージ労働党党首も、「労働党を代表して述べたい。ロシアは国境地帯から手を引け」と声明を発表している。
■ソース
Australia to evacuate Kyiv embassy amid threat of Russian invasion of Ukraine

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