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連邦会計検査院、政府の乱脈助成金制度非難

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ダットン国防相、資格のないプロジェクトに資金認可

 2月15日付ABC放送(電子版)は、保守連合連邦政権が連邦の地域プロジェクト助成金を巡って、保守連合議員の選挙区を優遇していたとして、連邦会計検査院がスコット・モリソン政権を厳しく非難したことを伝えている。

 NSW州でも保守連合政権のグラディス・ベレジクリアン前州首相自身が関与して保守連合州議会議員の選挙区を重点にした地域振興プロジェクト助成金配布を行っていたことが明らかにされており、ベレジクリアン氏が当時男女関係を持っていたダリル・マガイア前議員も腐敗汚職容疑で州腐敗摘発独立調査委員会(ICAC)の調査対象になっている。

 豪国家会計検査院(ANAO)は、地域安全向上プロジェクトを対象とした連邦助成金プログラムを調べていたが、保守連合議員選出選挙区に偏った配分をしていたばかりでなく、助成金分配認可に至る審査の明確な記録文書さえ残していなかったと非難している。

 ANAOは、ピーター・ダットン内相(当時)が、2018年に2つの申請に国庫からの資金を認可したが、この2つの申請は認可基準に達しておらず、本来助成金を出すべきでないプロジェクトにダットン内相が独断で資金を認めたことが明らかになり、今回の会計検査院の厳しい非難になった。

 そればかりでなく、ある副大臣も助成金基準に達しないプロジェクトを抱えた5つの助成金申請者に合計130万ドルを交付していたことが突き止められている。

 ANAOの検査によると、2016年以来助成金交付を受けたプロジェクトの60%ほどが保守連合議員選挙区で、労働党議員選挙区は27%に過ぎなかった。また、その審査過程で適正な手続きがされておらず、また、明確な記録も残されていなかった。

 特に、ダットン内相(当時。現国防相)は、補欠選挙中に助成金申請者を訪れた後、選考基準を満たしていない2つの申請プロジェクトに合計20万ドル近い助成金を認可している。

 当時、議会で労働党から追及されたダットン内相は、不正行為はなかったと労働党議員を罵倒している。
■ソース
Audit office accuses another federal grant program of favouring Coalition-held seats

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