ランドウィック市、ラ・ペルースまでの海岸を1日閉鎖
2月16日付ABC放送は、同日午後、シドニー東郊南部のリトル・ベイで磯釣りをしていた人から、「水泳者がサメに襲われた」との通報で救急隊が出動したが、被害者は凄惨な状態で何もできなかったと伝えている。
この事故でランドウィック市はクロベリーからラ・ペルースまでのビーチをすべて24時間閉鎖した。
リトル・ベイのビーチ北端のブキャナン・ポイントで磯釣りをしていて、事故を目撃し、トリプル・ゼロに連絡した男性は、「水泳着の男性が入り江を泳いで横断していたが、目の前に来た時に男性が大声で叫び、その直後にサメに水中に引きずり込まれた。水しぶきが立ったがサメは攻撃をやめなかった。ほんの数秒のできごとだった。震えが止まらず、その場で吐いてしまった。ちょっと泳ぐつもりで来たのだろうが、あっという間にサメが命を奪ってしまった」と語っている。
午後4時30分過ぎには救急車4台、救助ヘリコプターが現場に駆けつけたが、NSW州救急隊のラッキー・プラカン救急司令は、「残念ながら被害者はサメの襲撃で絶望的な傷を負っており、パラメディックスが現場に到着した時にはなすすべもなかった」と語っている。また、現場水面を捜索していた水上警察が被害者の遺体の一部を発見している。
シドニー東郊のビーチでは過去60年間で初めてのサメの襲撃による死亡事故となった。
ディラン・パーカー・ランドウィック市長は、「市民はショックを受けている。このあたりの海岸は市民にとっては裏庭のようなものであり、リトル・ベイも普段は穏やかな美しい入り江で家族連れが安心して訪れるところだ。しかし、サメに襲われて人が亡くなるというのは怖いことだ」と語っている。
この事故を受けてランドウィック市カウンシルは、クロベリー、クージー、マラバー、マルーブラ、リトル・ベイ、ラ・ペルースの海岸の24時間閉鎖を発表した。
致命的にならなかったサメの襲撃事故は2018年2月にボタニー・ベイのコンウォン・ビーチで起きている。また、これまで、サメの襲撃による死亡事故は、1963年にミドル・ハーバーのシュガーローフ・ベイで起きた事故が最後だった。
州政府の第一次産業省(DPI)は、「警察やサーフ・ライフ・セービングとも協議するが、スマート・ドラムラインでサメを捕獲し、沖合に移すことも考えている」と発表した。
また、水泳、サーフィンなどで海岸に来る人は、NSW SharkSmart appをダウンロードし、サーフ・ライフ・セービングのサメ監視装置が監視する最新のサメ・データをチェックするよう呼びかけている。
■ソース
Swimmer suffered ‘catastrophic injuries’ during shark attack in Sydney