各地で洪水、ダムも満水位越え徐々に放流
2月27日付ABC放送(電子版)は、QLD州南東部の広い地域がブリスベン上空に居座る低気圧による悪天候のため、洪水の被害を受けていると伝えている。アナスタシア・パラシェイ州首相は、「雨はまるで水の壁のようだった」と評している。
この雨雲はゆっくりと南に移動しており、28日には荒天も徐々に収まると予報されている。そのため、NSW州北部海岸地域が28日午後以降に悪天候に見舞われると予想されている。
この荒天で34,000戸を超える住宅と事業所が停電しており、また、ブリスベン川の増水で1,430戸を超える家屋が浸水すると予報されていることから、1,000人を超える住民が避難センターに避難している。
また、各地の洪水の被害で6人が亡くなっており、70代の男性1人が行方不明のままになっている。
この地域にはかなりの数の気象警報が発令されており、ブリスベン市とモートン・ベイ地域には大規模洪水警報、激しい雷雨警報が発令されている。
この低気圧はまだ28日もブリスベン上空で荒れ続けると予想されており、グレース・グレースQLD州教育相は、「州南東部は大量休校措置を取った」と発表しており、同日午後4時45分には教育省ウエブサイトで「休校は地域の1,000校近くにのぼる」と発表している。
パラシェイ州首相は、「洪水の被害を受ける可能性のある地区でまだ避難していない人は自宅から避難する事態になった場合に安全に避難できる計画を建てておいてもらいたい。特に子供を持つ人達は、水の中ではどのようなことが起きるか分からない。子供を決してに入らせないようにしてもらいたい」と呼びかけている。
スコット・モリソン連邦首相は、「何よりもみんな無事でいて欲しいし、避難所に留まっていてもらいたい。特に洪水を見世物のように考えて車で見て回ることだけは避けてもらいたい」と語っている。
連邦政府は、ギンピー、ノース・バーネット地方カウンシル地域住民に対する災害復興交付金制度を発動した。また、この交付金は水害の程度が明らかになり次第他の地域にも拡大される。
この雨雲はNSW州北部海岸地域に向けて南下しており、リズモアなどの地域に災害が広がることが懸念されている。
■ソース
South-east Queensland battered by severe weather, floods as system lingers over Brisbane