州政府「復興増税ない。2025年度には財政黒字」
3月7日付ABC放送(電子版)は、QLD州政府のキャメロン・ディック財相の発言として、今回のQLD州南東部の洪水被害総額は25億ドルにもなると伝えている。
ディック財相は、「それでも州財政は2024/25年には黒字回復する予定だ。また、この洪水の被害を受けたインフラストラクチャ復旧のために増税することはない」と語っている。また、QLD州は今回の水害による経済活動ストップで10億ドルの被害を受けたと推定されている。
これまで、アナスタシア・パラシェイQLD州首相は、今回の水害の損害額は10億ドルにのぼるのではないかとしていたが、ディック財相は、10億ドルだけでは公共インフラストラクチャ修理に割り当てて終わりだ。また、民間インフラストラクチャの損害に対する保険請求総額は9億3,600万ドルにもなると見られていると語っている。
また、「この自然災害で、QLD州の経済成長が0.25%引き下げられた。これはQLD州の経済活動でいえば10億ドル前後が失われたのに相当する」と語っている。
さらにディック財相は、「この経済的損害はかなり大きいが、それでもヤシ、デビー、オズワルドなどの熱帯性サイクロンの被害に比べればはるかに小さいのは今回の水害では地下資源産業が影響を受けなかったためだ。ただし、そうとは言え、水害で何もかも失ってしまった人々の痛みを和らげることにはならない。洪水の引いた後で自宅に帰り、大事にしていた様々な物を捨て、泥まみれになって悪臭の漂う自宅をホースの水で洗い流さなければならない人達にとってはこの水害の被害額がいくらになるのかなど考えたくもないことだと思う。今年度か来年度にもこの水害の被害総額が予算にも影響してくることと思う。また、2024/25年度に財政が黒字に転換する見通しは変わっていないが、これは運を天に任すほかない」と語っている。
今回の洪水で埋め立て地に送られるゴミは通常の年の1年分に相当するとされている。
■ソース
South-east Queensland flood damage bill revised to cost up to $2.5b but return to surplus remains on track, Treasurer says