石油値上がり傾向、ロシアのウクライナ侵略で拍車
2021年から徐々に続いてきた石油値上がり傾向は2022年3月に入って遂に1リットル2ドルを超えるところも出てきており、NTのアーネムランドの遠隔地では1リットル3ドルにもなっている。
そのため、自動車燃料に課せられる燃料税率引き下げを求める声が出て来ている。
3月13日付ABC放送(電子版)が伝えた。
スティーブン・マーシャルSA州首相が連邦政府のジョシュ・フライデンバーグ財相に宛てて書簡で要望したもので、次期予算で燃料税率引き下げを求めたもの。
現在の燃料税は1リットルあたり44.2セントに設定されている。
スコット・モリソン連邦首相は、「連邦政府は他の国と話し合い、備蓄を放出し、価格を引き下げる方向で作業を進めている」と語っている。
燃料税はサービスステーションなどのポンプで購入するペトロール、ディーゼル燃料に一定率で課せられる税金であり、1リットルあたり44.2セントと定められている。
今週末に選挙を控えたマーシャル州首相は、連邦財相に書簡を送り、「5月予算案で燃料税率を引き下げ、国民の家計を少し楽にしてもらいたいと依頼した。連邦政府にとっては燃料税は大きな財源だが、現在、ドライバーは大きな出費を強いられている。これだけ燃料価格が高騰すると、世帯の生活費にも影響が現れるばかりか、国の生産性にまで響いてくる。重要な物資を全国に配送しているすべてのトラックにも支障が出ており、非常に難しい状況になっている。短期的にでも燃料税率緩和があれば救われる」と述べている。
燃料税率引き下げの可能性を質問されたスコット・モリソン連邦首相は、「燃料税率は国内全域の燃料価格ばらつきとは何の関係もない。答は、予算は今月末に発表されるということだし、燃料税についていえば一定税率に決まっており、市場価格の変動には無関係だ」と語っており、税率緩和はないことを示唆している。
■ソース
Treasurer Josh Frydenberg urged to cut fuel excise in budget amid soaring petrol prices