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モデルナ社、オーストラリアでもmRNAワクチン製造に

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最終取決めに署名し、2024年より生産開始

 3月24日付ABC放送(電子版)は、ワクチン・メーカーのモデルナ社が、豪連邦政府、VIC州政府と最終的な取決めに署名し、2024年より、オーストラリアで初めてmRNAワクチンの生産を開始することが決まったと伝えている。

 この生産設備が稼働を開始すれば年間1億用量のワクチンを生産することができるようになる。また、現在目標になっているコロナウイルス・ワクチンだけでなく、毎年のインフルエンザ・ワクチンなども生産できるようになる。

 スコット・モリソン連邦首相は、「国内にmRNAワクチン生産能力を持つことは重要なことだ」と語っており、2022年末までにVIC州に製造施設の建設が始まる予定になっている。

 現在、mRNAワクチン生産施設があるのはアメリカとヨーロッパ地域だけで、他にはケニヤに大規模なモデルナ社生産工場が予定されているだけで、オーストラリアは数少ないmRNAワクチン生産施設を持つことになる。

 モデルナ社はすでにオーストラリア子会社を設立しており、最近、事業をアジア太平洋地域に拡大する計画を発表している。

 モリソン連邦首相は、「オーストラリア国内にmRNAワクチン生産施設ができれば、オーストラリアの国家的な底力になり、パンデミック時ばかりでなく、周辺地域へのワクチン流通も可能になる。コロナウイルス・パンデミック以前にはmRNAワクチンはサイエンス・フィクションのようなものだったが、今では現実になり、オーストラリアで製造できるようになる。パンデミックのおかげでmRNAワクチンを生産できる国が少数現れたが南半球には一つもなかった」と語っている。

 オーストラリア国内でのmRNAワクチン開発に関しては、QLD州の研究機関がモデルナ社と提携し、世界的にも人類を脅かす感染症に対して画期的なワクチンとなり得る製品の迅速な開発を進めることになる。
■ソース
Moderna will produce its mRNA vaccines in Australia from 2024, with final deal signed off

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