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絶滅したタスマニア・タイガーを見た

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南オーストラリア州の国立公園で動画撮影

1903年に米ワシントンの国立動物園で撮影されたとされるフクロオオカミ(タスマニア・タイガー)(Photo: Wikipedia)

 絶滅したはずの大型肉食獣、タスマニア・タイガー(英名:サイラシン、和名:フクロオオカミ)の目撃談が話題を集めている。

 24日付の公共放送ABC(電子版)によると、謎の動物が見つかったのは、南オーストラリア州アデレード・ヒルズにあるベルエア国立公園。地元に住むジェシー・ミルドさんが家族で公園内を散策していたところ、妹とその息子が不思議な動物を発見し、動画を撮影した。

 ミルドさん姉妹は、その動物がタスマニア・タイガーに違いないと確信したという。フェイスブックのコミュニティーでも、国立公園内では正体不明の動物の目撃談が複数報告されていたという。

「はじめは変な格好をしたカンガルーだと思った。とても痩せこけたイヌかなとも考えた。でもイヌでもない。足取りがよたよたとしていて変な感じだった。キツネよりは大きいけど、大型犬よりは小さい。でもキツネには全然似ていない。しっぽは(キツネとは)違うし、背中も丸くて、頭部も異なる形をしていた」(ミルドさん)

生物学者は生存説を否定

 タスマニア・タイガーはもともとオーストラリア大陸やニューギニア島などに生息していた。しかし、大陸に渡った先住民やディンゴに駆逐され、オーストラリア本土では数千年前に絶滅したと考えられている。

 その後、タスマニア島だけに生息していたが、入植した欧州人に追いやられ、ホバートの動物園で1936年に死亡した個体を最後に絶滅したとされる。タスマニア・タイガーの目撃談や写真、動画は時折、話題を集めるが、専門家は生存説に対して否定的だ。

 タスマニア博物・美術館の生物学者であるニック・ムーニー氏は、ベルエア国立公園で撮影された謎の動物はキツネだと見ている。タスマニア・タイガーが生存している可能性はないという。

「疥癬(かいせん=動物の皮膚病)にかかったキツネの特徴を示している。しっぽの毛がほとんどなくなっているが、大きな耳はキツネそのものだ。タスマニア・タイガーは本土では4,000〜2,000年前という遠い昔に絶滅している」(ムーニー氏)

 生存説には否定的なムーニー氏だが、「諦めずに、もっと良い画質の写真や動画を撮ってきてほしい」と呼びかけている。タスマニア・タイガーの謎に迫ることで、いま絶滅の危機に瀕している動物の保護に関心を高めてほしいとしている。

■ソース
Mystery animal in Belair National Park unlikely to be Tasmanian tiger(ABC News)

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