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中華の超高級食材、魚の浮き袋で一攫千金を狙え! 巨大魚「ゴマニベ」、オーストラリアで世界初の養殖目指す

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北部準州の養殖業者が稚魚の養殖開始

ゴマニベ(英語名:Black Jewfish、学名:Protonibea diacanthus)(Queensland Government/Creative Commons 4.0)

 フカヒレやアワビ、ナマコとともに中華料理の超高級食材として珍重される魚の浮き袋の乾物「魚肚」(ぎょと=ユイトウ)の商業生産・輸出を視野に、大型魚「ゴマニベ」を養殖する取り組みが、オーストラリアの北部準州で始まっている。

 ゴマニベは英語名を「ブラック・ジューフィッシュ」(Black Jewfish)、学名を「Protonibea diacanthus」という。最大で全長1.5メートルに達する巨大魚で、オーストラリア北部に生息する。日本の九州地方などに生息するオオニベの近似種だ。ゴマニベの水産養殖が成功すれば世界初になるという。

漢方の薬膳としても珍重されている

 3日付の公共放送ABC(電子版)によると、ゴマニベの養殖に乗り出したのは、北部準州の養殖業者「ハンプティー・ドゥー・バラマンディー」。同社は、あっさりした白身が食材として人気のある大型魚バラマンディー(日本のアカメやアフリカ産のナイルパーチの近似種)を生産しているが、その養殖池に北部準州政府の水産養殖研究施設「ダーウィン・アクアカルチャー・センター」(DAC)で孵化させたゴマニベの稚魚数千匹を移入した。

 オーストラリアでこれまで商業的にほとんど注目されてこなかったゴマニベの養殖に目を付けたのはなぜか。浮き袋を乾燥させた魚肚が中華料理のスープや煮物用の超高級食材として需要が高く、非常に高い単価で取引されているためだ。中華圏では、漢方の薬膳としても珍重され、健康増進効果があると言われている。

 魚肚はチョウザメやイシモチ、ニベ類などの浮き袋を乾燥させて作られる。とりわけオーストラリア北部に生息するゴマニベ、中国南部で採れるオオシナニベ、メキシコのカリフォルニア湾産のトトアバなどの浮き袋は、大型でゼラチン質が多いため、高値で取引されている。





違法な密漁で犯罪組織の資金源に

 重量当たりの単価がきわめて高いため、メキシコなどでは武装した密漁者が乱獲していて、「海のコカイン」として犯罪組織の資金源となっている。資源が激減しているほか、トトアバ漁の網が希少なイルカの生息数減少の原因にもなっているという。

 オーストラリアでもゴマニベの浮き袋は闇市場で1キロ当たり約1,000豪ドルの高値で取引されているといい、北部準州では浮き袋だけを狙って魚体を捨てる密漁が横行。このため、北部準州政府は浮き袋だけを切り取る行為を違法とし、2019年には容疑者2人が警察に逮捕される事件も起きている。

 ハンプティー・ドゥー・バラマンディーの養殖池で育てられている稚魚は現在、最大300グラムまで育ち、経過は良好だという。ゴマニベの稚魚は既存のバラマンディーと比べて共喰いが多いため、飼育密度を低める必要があるなど課題はあるものの、2年後の収獲を目指している。

 もし同社のゴマニベの商業生産が成功した場合、単価の高い高額商品の中華圏への輸出拡大が望める。マフィアの資金源を断つとともに、これまで気軽に味わえなかった伝説の美食をオーストラリア国内で体験できる機会も期待できそうだ。

■ソース
Humpty Doo barramundi farm trials black jewfish in world first for aquaculture(ABC News)





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