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オーストラリア中銀、2会合連続で利上げ見送り 政策金利4.10%で据え置き

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再利上げの可能性は残す

シドニー市内マーティン・プレースにある豪準備銀本店(Photo: 守屋太郎)

 オーストラリアの中央銀行、豪準備銀(RBA)は1日、金融政策を決める理事会を開き、政策金利を4.10%に据え置くと発表した。据え置きは6月以来2会合連続で、2022年5月以降の15会合中3回目となった。

 RBAは激しいインフレを抑え込むため、前例のないハイペースの金融引き締めを続けていた。今回の利上げ局面の累計引き上げ幅は4.0ポイントに達していた。

 このため、RBAのフォリップ・ロウ総裁は「高い金利は、経済の供給と需要の持続可能なバランスを構築することに成功しており、今後もそうし続けるだろう」と述べ、インフレ抑制に効果を挙げたとの実績を強調した。

 同総裁は「景気の先行きに漂う不透明感を踏まえ、理事会は2カ月連続で金利を据え置くことを決めた。これまでの利上げの影響と経済の見通しを精査するためのさらなる時間的猶予を与えてくれるだろう」と指摘した。

 オーストラリア経済の現状については、◇モノの物価上昇が和らいだ反面、サービスの物価や家賃の上昇が活発化していること、◇インフレが2〜3%目標まで下落するのは2025年までかかると見られること、◇労働市場の需給が依然としてひっ迫していること、◇インフレと高い金利が家計を圧迫し、個人消費の伸びが著しく鈍化していること、などを挙げた。

 今後の金融政策については「妥当な時間軸の中で確実にインフレ目標(2〜3%)に戻すためには、さらなる金融引き締め(単数)が必要となるかもしれないが、経済と物価の動向に左右される」と3会合連続で同じ文言をリピート。再利上げの可能性を否定しなかった。

■ソース

Statement by Philip Lowe, Governor: Monetary Policy Decision(Reserve Bank of Australia)





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