オーストラリアのワイン最大手、米カリフォルニア高級メーカーを1,500億円で買収へ 

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トレジャリー・ワイン・エステーツ、米国の高級ワイン市場攻略図る

トレジャリー・ワイン・エステーツは、オーストラリア産ワインの老舗ブランドを数多く傘下に収め、海外メーカー買収にも積極的だ

 オーストラリアのワイン醸造最大手「トレジャリー・ワイン・エステーツ」(TWE=本社メルボルン)は31日、米国の高級ワイン最大手「ダウ・バインヤーズ」(カリフォルニア州)を最大10億米ドル(約1,500億円)で買収すると発表した。米独占規制当局の認可を待って、年内の買収完了を予定している。

 40億米ドル(同社)と世界最大の市場規模がある米国の高級ワイン市場でプレゼンスを拡大することで、「グローバルな高級ワイン市場でリーダーとしての地位を固める」ことを目指す。1本20〜40米ドルの中価格帯から40米ドル以上の高価格帯の市場で「ポートフォリオを強化する」としている。

 TWEは、オーストラリアの酒造大手、旧フォスターズ・グループが2011年にワイン部門を分離して発足した。南オーストラリア州バロッサ・バレーの「ペンフォールズ」、同「ウルフ・ブラス」、東部ニューサウスウェールズ州ハンター・バレーの「リンデマンズ」などオーストラリア産ワインの老舗銘柄を傘下に収め、オーストラリア国内のワイン製造業界シェアは17.2%(調査会社アイビスワールド推計)と首位に立っている。





 21年には同じくカリフォルニア州の高級ワインメーカー「フランク・ファミリー・バインヤーズ」を3億1,500万米ドルで取得、22年にはフランスのボルドーのワイナリーも買収するなど海外M&Aを積極的に進めている。

 ダウは07年に同名の兄弟がカリフォルニア州中部のワイン産地、パソ・ロブレスで創業。約1.6平方キロのブドウ農園と醸造所4カ所、観光施設などを運営し、年間約9万人の訪問客を集めているという。今年9月までの1年間で「米国で最も急成長している高級ワインブランド」(TWE)とされ、中でもカベルネ・ソービニヨンの超高級品が高い評価を受けている。

 なお、オーストラリア産ワインは過去3年、最大の輸出先だった中国の経済制裁で大打撃を受けた。中国政府が20年、オーストラリア産ワインに200%以上の高関税をかけて国内市場から締め出したからだ。しかし、オーストラリア政府は22日、「中国との間で紛争解決に向けた合意に至った」と表明。ワインの対中輸出は近く再開する見通しとなり、ブドウ生産者やワイン醸造メーカーに追い風が吹いている。

■ソース

Treasury Wine Estates acquires fastest-growing luxury wine brand in the United States, DAOU Vineyards, Media Release(Treasury Wine Estates)





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