オーストラリアで初めてのオフィス勤務がスタートしてから、早くも半年が過ぎました。この短い期間で、オーストラリアの職場文化について多くのことを学び、異なる環境に適応するためのコツを身に付けました。今回は、私自身の体験を通じて感じたオーストラリアの職場文化の特徴や、順応するための具体的な方法について紹介します。オーストラリアで働くことを考えている人や、すでに働き始めた人にとって、少しでも役立つ情報となれば幸いです。
(文・写真=沖あやか)
私の1日は、午前8時15分ごろに家を出ることから始まります。9時から仕事が始まるので、大体15分前、遅くても5分前には職場に到着するように心掛けています。オーストラリアも日本と同様、時間には厳しい面があります。例えば、同僚が10分遅刻を何度か繰り返した際、マネージャーと話し合いをすることになっていました。オーストラリアでも時間厳守は重要視されています。
しかし、職務中は日本と比べてフレキシブルな一面があります。仕事の合間に近くのカフェに行ったり、同僚と少し会話を楽しんだりすることが日常的です。私のマネージャーはタピオカが大好きで、頻繁にチーム全員でタピオカを手に最近の出来事について話し合う時間を持っています。このようなリラックスした交流は、職場の雰囲気を和やかにし、チームの結束力を高める一助となっています。
ただし、こうしたカフェ・タイムやタピオカなどは全て自分のお金で支払う必要があります。毎回約10ドルの出費になるため、私はほどほどに参加するようにしています。オーストラリア人の同僚たちも常に参加するわけではなく、参加するかは自由なので、負担に感じることはありません。このように、時間厳守と柔軟な交流をバランスよく取り入れたオーストラリアの職場文化は、私にとって新鮮でありながらも、働きやすさを感じています。
ランチ・タイムもまた、個人の自由が尊重される時間です。私たちはそれぞれが好きな時間にランチを取ることができるため、1人でランチを食べることもあります。オーストラリアは外食するとね値段が高いため、通常はランチを持参しています。しかし、最近は週に1度ほど、同僚と一緒にランチを取るために外食するようになりました。たまのぜいたくは気分転換になり、新しい店を試す楽しみもあります。
終業時間は午後5時で、チームの皆は残業をほとんどしません。もちろん、必要な時には残業しますが、基本的には5時になると一斉に帰宅します。ただ、5時前に帰宅準備を始めた同僚は注意を受けていました。そのため、職場では日本人らしい姿勢を保つことが大事だと感じました。残業をした場合、既定のシートに記入してマネージャーに2週間ごとに提出します。残業は1.5倍の給与が支払われるので、日本よりも手当が良く、私はオーストラリアのワークスタイルが気に入っています。
オーストラリアでは単に長い時間働いていると効率が悪いと見なされることがあるため、きちんと仕事を時間内に終わらせる努力は必要だと思います。一生懸命頑張りましょう。仕事の質を高めることで、信頼を得ることができます。また、効率的な働き方を心掛けることで、自分自身の時間を有効に使えるようになります。オーストラリアでの仕事の成功は、バランスの取れた生活にもつながるでしょう。
今回でオーストラリアでの就活シリーズは終了となります。私自身、大学在学中に正社員の仕事を見つけるのに苦労しました。現在はアルバイトやパートタイムの仕事も見つけづらくなっていると聞きます。多くのオーストラリア人から「一番最初の仕事を見つけるのが一番大変だ」と言われました。大変だとは思いますが、根気強く頑張ってください。日本人らしい仕事への姿勢は必ず評価されます。オーストラリアで良い仕事を見つけ、皆様が楽しく過ごせますように。これまで本連載を読んでくださり、ありがとうございました!