クイーンズランド州の釣り情報
フィッシング・ライター:金園泰秀(YASU=ブリスベン在住)
第161回
夏は青物魚のシーズンの始まり
「ナブラだ!」肉食魚に追われた小魚の群れが水面を逃げ惑う光景。これからのシーズン、朝夕の時間帯に河口付近のポイントなどでは、ナブラが発生する光景を見る機会が多くなってきます。
この時期にナブラを狙っている肉食魚の多くは、マッカレル(サワラ)やテイラー、ボニート(ハガツオ)やマック・ツナ(スマカツオ)ですが、ときどきロング・テール・ツナ(ノーザン・ブルーフィン)が混じっていることもあります。
残念ながらナブラが発生する場所は、海岸からは少し離れた場所が多いため岸から狙うには難しいですが、カヌーやジェット・スキーなどで狙うアングラーたちも増えています。サンシャイン・コーストやバンダバーグの海岸などでは、オーシャン・カヤックでマグロを専門に狙う釣りグループもあるようです。
神出鬼没のナブラを、岸から狙える場所で発見することもあります。ただしその場合、ルアーをいつでも遠投できる状態にした予備の竿をスタンバイしておき、ナブラが発生したらその近くまで走って行き、すぐにルアーを遠投するといった機動力が要求されます。
ブリスベンやサンシャイン・コースト、フレイザー島などのビーチでは、キス釣りの道具の他にサワラ狙い用のルアー・タックルを持参しているアングラーもいて、ナブラが発生するのを待ち構えながらのんびりキス釣りをしているようです。
沖合いの方で発生するナブラは、エサとなっている魚(ベイト・フィッシュ)の大きさが比較的小型のものが多いようなので、それに合わせてルアーも小さくする必要がありますが、岸寄りのナブラには、ベイトの大きさに関わらず遠投することを重視し、やや大きく重たいルアーを選ぶことをお勧めします。
理想としては、ナブラの向こう側まで遠投して、ナブラの中心付近にルアーが通過することが望ましいですが、実際には、ナブラの近辺のどこでも良いのでルアーを投げて、リールを高速で巻き取る作業の繰り返しの重労働です。
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