日豪で活躍する女性起業家2022/GLOBAL WATERS カレン・ジュリア・ウォーターズさん

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 近年、ビジネス・シーンでグローバルに活躍する女性たちが増えている。本特集では、主にオーストラリア及び日本を舞台に働く女性4人に、これまでのキャリアや現在に至るまでの歩み、仕事やプライベート、活動に捧げる情熱や今後の展望などについて話を伺った。

国際理解とは、小さな心の交流が
幾重にも重なっていくこと

GLOBAL WATERS
カレン・ジュリア・ウォーターズさん

日本の子どもに国際性を養う場を作る目的で国際理解学習兼英会話スクールを開校したカレン・ジュリア・ウォーターズさん。オーストラリアで生まれ、日豪2国間で育ったバックグラウンドを持ちこれまで経験してきたことや、現在の活動、今後の展望などについて話を伺った。

PROFILE

カレン・ジュリア・ウォーターズさん

カレン・ジュリア・ウォーターズ
オーストラリア生まれ。学童期を福井県で過ごす。ゴールドコーストSt. Michaels College卒業。単身来日留学し立命館大学を卒業。帰国後、オーストラリア大手不動産会社で通訳翻訳業に従事。1998年、三度来日し英語講師及び通訳翻訳業を務める傍ら国際交流事業や民間のボランティア事業に積極的に参加して活動する。2013年「GLOBAL WATERS」を起業。

――カレンさんの現在の仕事や活動についてお聞かせください。

 日本を拠点に、オーストラリア、アメリカ、その他の国と日本をつなげながら、日本の教育現場での国際理解教育やグローバル教育に携わる仕事をしています。主に日本の大学に留学プログラムを提供したり、小中高生のホームステイや海外研修プログラムを手掛けています。また、英語教育にも深く携わり、大阪で英会話スクールを2校経営しています。

――これまでの経験について、また仕事をする上で心掛けている点を教えてください。

 私は、幼少期をオーストラリアで過ごしました。当時はまだ第二次世界大戦による反日感情が強く、8歳の時、アンザック・デイに反日過激派によって自宅が爆破されるという経験をしました。避難するように一家で日本に引っ越し、日本語が分からないまま日本の小学校に通うことに。日本でも人種差別や言葉が分からないことで随分いじめを受けました。国や人種を超えて人びとが理解し合い、仲良くすることの必要性を強く感じながら育った経験が現在の仕事に結びついているのだと思います。

言葉はもちろん、文化や歴史、考え方が全く異なる国の人を結びつける仕事のため、間に入る時は、単純に「言葉」を通訳するのではなく、双方の「心」を読み取って相手に伝えられるよう心掛けています。英語と日本語を話せる人はたくさんいますが、相手の伝えたい本質を的確に読み取り、言葉が分からない同士が心の奥まで理解し合えるように通訳するには、言語以外にも多くの細やかな理解が必要です。そこに最大限の気を配り、業務に取り組んでいます。

英会話スクールにはさまざまな国籍の講師が在籍
英会話スクールにはさまざまな国籍の講師が在籍

――仕事を通して印象的だった出来事はありますか。

 大阪で経営している英会話スクールは、文化や人種の垣根を超越して「英語」という「道具」でコミュニケーションを取ることを目指しているため、さまざまな国籍の講師陣が在籍します。

講師たちの子どものころの遊びなど、世界の文化を英語で学ぶスタイルで、以前、ウガンダ出身の先生が子どもたちにウガンダのポピュラーなおやつを作ってあげたことがありました。それを覚えていた小学生たちが、春休みのホームステイ・ツアーでオーストラリアを訪れた際、たまたまゴールドコーストが「Commonwealth Games」の開催地だったため、世界各国からスポーツ選手が集まっており、街を歩くアフリカ人選手の胸元の国旗を見て「ウガンダの旗!」と一目散に駆け寄ったことを覚えています。英語で「自分たちにはウガンダ人の先生がいる」「ウガンダのおやつを食べたことがある」「ウガンダについて勉強したことがある」と、一生懸命に話している光景を見た時に心から感動しました。

ウガンダ人選手たちも、オーストラリアで遠く離れた日本に住んでいる子どもたちと出会い、自分たちの故郷ウガンダの話を英語でしていることを、とても喜んでいる様子でした。国際理解とは、そういう小さな心の交流が幾重にも重なっていくことなのだと実感し、うれしくなりました。

スクール生には、「日本人である」という自分のルーツに誇りを持ち、日本のすばらしさを世界に発信できる人材に成長して欲しいと思っています。海外に出ることにより、日本との違いに刺激を受けて視野を広めて欲しい一方、日本のすばらしさにも改めて気付いてもらえると良いですね。

ウガンダ人選手とオーストラリアで交流する日本の小学生
ウガンダ人選手とオーストラリアで交流する日本の小学生

――これから起業する女性に向けてメッセージはありますか。

 男性も女性も平等とは言いながらも、それぞれの特徴や良さが神様から与えられていると思います。男性に負けまいと頑張りすぎるのではなく、女性の良さを生かしながら、相手の心に寄り添いながら、謙虚に目の前を一歩一歩、努力しながら静かに歩いていくことが大切なのではないかと思います。

――今後の展望をお聞かせください。

 私が経営するスクールでは、「差別のない社会」への取り組みとして、あらゆる障害を持った生徒も受け入れながら、多様性を実感できる環境作りに努めています。国籍や障害、ジェンダーに関わらず、全ての人がお互いを尊重しながら楽しく暮らせるようなコミュニティーを、過疎地の村おこし的に会社で企画・運営できれば良いなと、身の丈に合わない大きな夢を描いています(笑)。

株式会社GLOBAL WATERS

株式会社GLOBAL WATERS

●住所:〒573-0052 大阪府枚方市枚方元町7-16-5階
●Tel: (+81)72-843-3133
●Web: www.karen-san.com
●Email: info@global-waters.jp

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