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中国の対オーストラリア制裁、残るは食肉加工場2カ所とイセエビだけ

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新たに1工場からの対中牛肉輸出許可

 オーストラリアのマレー・ワット連邦農水相は5日、南部ビクトリア州の食肉加工場1カ所からの牛肉の中国向け輸出が認可されたと発表した。同国の食肉加工場からの対中輸出が中国政府によって新たに認められたのは、2017年以降で初のケースとなった。

 認可されたのは、食肉加工会社「オーストラリアン・ミート・グループ」(AMG)がメルボルン東方ダンデノンで運営している食肉加工場。従業員500人を雇用し、1日当たり1,500頭を処理できるという。

 中国政府は2020年以降、オーストラリアに事実上の経済制裁を課してきた。石炭や大麦、ワインなど一部のオーストラリア産品に対し、高い関税を課したり通関を止めたりして輸入を禁止または制限した。牛肉については全面的に禁止したわけではないが、複数の食肉加工場からの輸入を停止していた。

 しかし、労働党政権が発足した22年以降、豪中関係は徐々に改善し、中国はこれまでに制裁措置の大半を解除した。また、制裁は「オーストラリアいじめ」と揶揄されたものの、オーストラリアの輸出産業や経済全体への実害がほとんどなく、失敗に終わった格好だ。

 ワット農水相によると、中国が依然として輸入を停止しているオーストラリア産の農林水産物は、2カ所の工場で加工された牛肉とイセエビが残るのみとなっている。

 ワット農水相は「今回の認可によって、正しい方向に向けてさらに前進した。アルバニージー政権による中国との関係正常化の努力は、オーストラリアの生産者や加工場にとって良い結果をもたらしている」と述べた。制裁が残る牛肉とイセエビについても、引き続き中国に解除を求めていく考えだ。

■ソース

New beef export establishment approved for China market(Senator the Hon Murray Watt, Minister for Agriculture, Fisheries and Forestry)

Facilities – Producing the Country’s Best(Australian Meat Group)





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