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「ジャービス湾に原発と大規模産業地区計画」

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不発に終わった1960年代のゴートン政権の発案

 1960年代、ジョン・ゴートン連邦政権が、NSW州南部海岸のジャービス湾に大規模産業地区を開発し、その一角に原子力発電所を建設する計画を建てていたことが明らかにされた。

 ABC放送(電子版)が伝えた。

 計画では、製鉄所、石油コンビナートの建設の他、これまで明らかにされていなかったが、原発では核兵器級の純度のプルトニウムを生産し、オーストラリアを核兵器所有国にすることも計画されていた。

 計画はゴフ・ウィットラム首相の時代に、「オーストラリアは将来にわたっても核兵器を持たない」政策が定められることで廃案となったが、計画から50年経った今、連邦議会で再び核エネルギー開発が取りざたされている。

 連邦議会調査委員会は、国内原子力の経済、環境、安全問題を調査しており、NSW州では他の委員会がウラン採掘と原子力施設の開発の禁止を撤回する可能性を探っている。

 ジャービス湾は過去にはNSW州の土地であったが、キャンベラに連邦の首都が定められた後、NSW州からオーストラリア連邦首都特別地域(ACT)に移され、ACTの法制が適用される。

 2007年、ジョン・ハワード連邦首相時代に元テルストラ社のCEO、ジギー・スィトコウスキーが原子力エネルギー見直しを行い、オーストラリア・インスティチュートが原発の立地にもっとも適した土地を挙げた研究論文を発表している。

 その中で、「原発の立地として適しているのは、大規模な電力需要の大都市に近く、また冷却水確保の観点から沿岸部が望ましい」としている。

 1970年2月のイラワラ・マーキュリー紙は、「1990年までに国内20箇所に20億ドル以上の経費をかけて原発が建設される。ジャービス湾の原発はその第一号となるだろう。この原子炉は冷却水として1日に50万ガロンの海水を必要とする」と述べている。
■ソース
Nuclear reactor and steelworks plan once considered for pristine beaches of Jervis Bay

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