1週間当たり700豪ドル突破

オーストラリアの8大都市圏で、1週間当たりの家賃の中央値が702豪ドル(約7万円)と初めて700豪ドルの大台を突破した。コロナ渦の5年前と比べて44%上昇した。8日付の公共放送ABC(電子版)が、不動産情報会社「コラリティー」(旧コアロジック)報告書をもとに伝えている。
日本で一般的な1カ月当たりの家賃(4週間分)に換算すると、おおむね2,800豪ドル(約28万円)。都心のタワマンに住める相場感だ。これからオーストラリアに住む計画を立てている人は、相応の収入源を確保する必要がある。
旺盛な賃貸需要に対して住宅の供給がまったく追いついていない。8大都市圏の空室率は1.47%ときわめて低い。つまり賃貸物件68戸当たり1戸しか空きがないことになる。これはコロナ禍前と比べて半分以下の水準だ。
都市圏別の家賃の中央値は、東部シドニーが1週間当たり807豪ドルとトップ。西部パース729豪ドル、北東部ブリスベン696豪ドルがこれに続いている。
8大都市圏を除く地方の中央値も1週間当たり591豪ドルと高く、おおむね月24万円かかる。日本のように「地方都市なら家賃は東京の半分以下」というわけにはいかない。空室率は1.4%と大都市圏より低い。
コタリティーのエコノミスト、ケイトリン・エズィー氏はABCにこう述べている。
「(賃貸住宅の)供給が限られていることが、家賃高騰の最大の要因です。貸し出されている物件の数は、過去5年の同時期の全国平均を25%下回っています」
■ソース
Rental prices have risen almost 44 per cent in five years, Cotality review finds(ABC News)