2025年JNTO訪日外客統計

日本政府観光局(JNTO)が21日発表した訪日外客統計(推計値)によると、2025年の1年間にオーストラリアから日本を訪れた外客数は前年比15.0%増の105万8,300人となり、初めて年間100万人を超えた。日本のインバウンド産業にとって、オーストラリアは年間100万人を超えた7番目の有力な市場となっている。
12月単月も前年同月比7.8%増の12万1,300人と、同月の過去最高を更新した。JNTOによると、訪日旅行人気が続いていることに加え、航空各社のパース―成田線増便やシドニー―新千歳線の再開が寄与したという。12月下旬から始まった学校の休暇の影響もあり、スキー需要を中心に客数が伸びたとしている。
人口規模に対するオーストラリアの訪日需要の高さは際立っている。人口約2,760万人のオーストラリアから100万人以上が訪日したという数字は、国民の約27人に1人が1年間に日本を訪れたことを示している。一方、日本の人口は約1億2,300万人と5倍近くの規模があるが、日本からの訪豪者数は約40万人(豪統計局=ABS、2024-25豪会計年度)と約300人に1人の割合にとどまる。つまり、豪州人の訪日需要は、日本人の訪豪需要の約12倍大きいことになる。
加えて、消費性向や旅行の嗜好が似ている英語圏の主要国と比較しても、人口比の訪日需要はオーストラリアが突出している。
背景には、日本のソフトパワーの魅力と割安感があると見られる。古い歴史に基づく伝統文化、寿司、ラーメンなどの日本食、アニメ、マンガといったサブカルチャー、質の高いパウダースノーを誇るスキー・リゾートが、オーストラリア人旅行者を惹きつけている。
また、2025年の豪ドル円相場は、おおむね1豪ドル=90円〜105円の高水準で推移した。オーストラリアの旅行者にとって、日本は低コストで質の高い旅行体験ができる魅力的なデスティネーションとなっている。
なお、世界全体からの訪日客数は前年比15.8%増の42,68万3,600人と年間で初めて4,200万人を突破し、前年に続いて過去最高を更新した。足元では日中関係の悪化を背景に中国からの訪日客が落ち込んでいるものの、全体としてはインバウンド需要の力強さを改めて示している。
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