絶対4%以上賃上げしてよね! オーストラリア労組トップが要求

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実現できなければスト決行も

 労働組合の中央組織「オーストラリア労働組合評議会」(ACTU)の実務トップ、サリー・マクマナス書記長は5日、インフレ率を上回る4%以上の賃上げを要求すると表明した。実現に向けて、ストライキも辞さない構えだ。

 マクマナス書記長は、同日朝の公共放送ABCテレビで「大家は家賃を上げ続けている。一般的な労働者には、賃貸生活者または初めて家を購入した人たちが多い。生活コスト高騰で打撃を受けている」と指摘した。

 その上で、同書記長は来年度(2026年7月1日〜27年6月30日)の団体交渉や、産業別労働裁定「アワード」の賃金、法定最低賃金の引き上げ率について、インフレ率を上回る「4%以上」とするよう要求。「生活水準を維持できる賃金が得られなければ、ストライキを決行する」と断言した。足元でインフレが再燃している現状を踏まえ、物価上昇を上回る実質賃金の上昇を求めていく方針だ。

 オーストラリアでは、直近2025年12月の消費者物価指数(CPI)上昇率が前年同月比3.8%を記録するなど、このところインフレ圧力が再び拡大している。中央銀行の豪準備銀(RBA)は3日、物価上昇を抑制するため、2年3カ月ぶりに利上げに踏み切り、政策金利を0.25ポイント引き上げて3.85%としている。

「賃金が上がれば上がるほどいい」というものではないよ!

 賃上げ率が物価上昇率を下回れば、「実質賃金」が低下し、家計は苦しくなる。私たち給与所得者が、インフレを上回る賃上げを要求するのは当然だ。

 ただ、マクロ経済の視点で見ると、過度な賃上げは、インフレが止まらなくなる「物価・賃金スパイラル」を引き起こしかねない。モノの物価と違って、賃金には一度上がると下がりにくい「下方硬直性」があるからだ。

 例えば、スーパーの野菜や果物の価格は天候や市況によって上下するが、そこで働く従業員の給料は一度上がると、よほどのことがない限り下がらない。このため、物価上昇に応じて賃金が上がると、その分が製品やサービスの価格に転嫁され、物価をさらに押し上げていく。

 こうした負の連鎖が加速し、インフレが止まらなくなれば、給与所得者の生活はもっと苦しくなる可能性がある。賃上げのペースについては、インフレや金利の予測、労働需給といった様々な要素を天秤にかけ、注意深く見ていく必要がある。

◼️ソース

Live updates: Silver hits new low as Wall Street dips on AI stocks, ACTU pushes above-inflation wages(ABC News)

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