800種以上の鳥たちが息づく、自然豊かなオーストラリア。毎日の暮らしの中で、ふと見上げた空や庭先の木々に、日本ではなかなか出会えないユニークな野鳥たちの姿があります。街中やシティ近郊で愛されている個性豊かな鳥たちを、現地での呼び名とともにご紹介していきます。
(文・写真:クラークさと子)
第1回 レインボー・ロリキート
英:Rainbow Lorikeet
日:ゴシキセイガイインコ
分布:クイーンズランド州から南オーストラリア州、タスマニア州北西部にかけての東海岸

オーストラリアの空を見上げたり、庭の木々に目を向けたりしたとき、ひときわ目を引く鮮やかな鳥がいます。その名はゴシキセイガイインコ(Rainbow Lorikeet)。オーストラリアの東海岸を中心に、都市部でも非常によく見かける、まさにこの国のシンボルとも言える野鳥です。今回は、その魅力をご紹介します。
名前の由来でもある「五色」の羽は、一度見たら忘れられないほど鮮やか。顔からほおにかけての青、首回りの黄色、背中の鮮やかな緑、そして胸の赤色が特徴です。この派手なカラーリングは、オーストラリアの強い日差しの下でもひときわ美しく映えます。
蜜が大好物!オーストラリアの花を巡る名手
ゴシキセイガイインコは、花の蜜や花粉を主食とする「蜜食性」のインコです。その証拠に、彼らの舌の先はブラシのような形状になっており、花の中に溜まった蜜を効率よく吸い取れるようになっています。

彼らが特に好むのは、オーストラリア固有の植物たち。
- グレビレア (Grevillea)
- ブラシノキ (Bottle Brush)
- カンガルーポー (Kangaroo Paw)
- アンブレラツリー (Umbrella Tree)
- ユーカリの木の花 (Gum nuts Flower)
こういった木々がある場所では、彼らがアクロバティックな動きで花にぶら下がり、夢中で蜜を吸う可愛らしい姿をよく見かけます。季節によっては、街路樹のジャカランダや、意外にも桜の蜜まで楽しむグルメな一面もあります。
夕暮れ時、駅周辺は「鳥たちの社交場」
ゴシキセイガイインコはとても社会的な鳥で、群れで行動するのが大好きです。特に夕方になると、近くの駅周辺や公園の大木に大集合します。「ギャーギャー」という鳴き声が聞こえてきたら、空を見上げてみてください。数十羽、時にはそれ以上の群れが木々に集まり、今日一日を報告し合うかのように、非常に賑やか(というか、かなり騒々しい!)な鳴き声を響かせているはずです。
実はこのゴシキセイガイインコ、日本でもペットとして非常に人気があります。人懐っこく、色鮮やかで賢い性格が多くのファンを魅了しているようです。そんな彼らを、オーストラリアでは日常の何気ない風景として、通勤途中の駅や自宅の庭で見ることができるというのは、なんとも贅沢なことかもしれません。
次に外を歩くとき、ぜひ彼らの色彩と鳴き声を探してみてください。オーストラリアの暮らしの楽しさが、またひとつ増えるはずです。