FPキョウコの
暮らしに役立つパーソナル・ファイナンス講座
オーストラリア生活に役立つお金の知識をファイナンシャル・プランナー(FP)吉住京子氏が解説。
人生プランを立ててみる
ファイナンシャル・プランナーとしていろいろな方に会いますが、成功されている方は皆さんしっかりとした方向性を持っています。自分なりのプランがあり、それに向かってするべきことをしています。今回は自分の望む将来を作るために、どのようにプランを立てるべきかのお話です。
1.まずは自分の現状を知る
今の状況を把握できれば、どのように改善できるのか、ベースラインができます。そこで、目標や自分にとって大切な項目をリストアップしていきます。ゴールがあっても、実際にそれを書き出している人は3パーセントほど。そして書いたゴールを頻繁に見直している人は1パーセントに過ぎません。これは成功の秘訣だと昔から言われています。目標や自分のしたいことが分からない人も大まかなゴールでも構わないので、何かしら書き始めてください。以下がリストアップの参考例です。
年齢
仕事は何をしているか?
趣味は何か?
結婚は?
子どもはいるか? 何人?
住宅は賃貸か持ち家か
年収
貯金
体重やどのくらい健康か
友達の数
学歴
ライフスタイル、など
2.中期的な自分像をイメージ
次に、上記の項目について1年後、5年後、10年後になっていたい自分像を思い浮かべて書き出してみます。「1年後にはビジネスを始めたい」「5年後には家を購入していたい」など、理想の自分を想像してください。
今まで将来の自分や理想の生活を考えたことがない人には、時間がかかるかもしれませんが、静かな落ち着ける場所で想像してみてください。家を買いたいというだけではなく、もっと掘り下げて、どこにどんな家を買いたいのか、できるだけ具体的にイメージします。
3.今すべきことを明らかに
イメージして、何の夢を叶えたいのか、どのタイミングで叶えたいのかを考えた後は、今自分にできることは何かを考えて書き出します。その際に自分1人で全てをするのではなく、誰がサポートしてくれるのかも考えることができます。パートナーや家族の同意やサポートが必要な場合もあるでしょうし、お金や健康の専門家へ相談してみることもできます。
具体的にイメージできたなら、自然とするべきことは分かると思います。例えば、話が通じる友達を増やしたい場合、趣味のサークルに加入したり、所得を増やすために更なる勉強をするなどです。
5年、10年で達成できることは想像を上回ります。途中での変更も十分あり得ますが、自分の望む方向に前進しようとする姿勢が大切です。
吉住京子
在豪日本人ファイナンシャル・プランナー/モーゲージ・ブローカー。クライアントそれぞれの状況に合わせた賢い戦略の提供に定評がある。在豪日系コミュニティーのためのチャリティー活動や各メディアでの連載記事・セミナーなども行っている。
(Web: sakurapartners.com.au)