オーストラリアの日系コミュニティー・ニュースをお届け!
Japanese Community News
オーストラリアにおける日系コミュニティーのニュースや最新情報を紹介していくと共に、シドニーを中心に各地で行われるセミナーやイベントの告知や報告などを掲載。
新天皇陛下御即位の祝賀式典
在シドニー日本国総領事公邸で開催
在シドニー日本国総領事館は5月6日、同月1日より新元号「令和」となり新天皇陛下が即位したことを受け、祝賀レセプションを在シドニー日本国総領事公邸で開催した。当日は、ビーズリーNSW州総督、ベレジクリアンNSW州首相、バサースト最高裁長官を始め、NSW州議会の閣僚、議員や各市長、またシドニー日本人会、日本商工会議所、シドニー日本クラブなどから100人超が出席した。
会場には「令和」の書が掲示された他、新天皇陛下が皇太子時代になされた公務や家庭でのご様子などがプロジェクターとスクリーンを用いて上映された。また、新天皇陛下と皇后陛下となられた雅子さま、愛子さまとのお写真も飾られた。
祝賀レセプションではまず、竹若敬三・在シドニー日本国総領事によるあいさつの後、ベレジクリアンNSW州首相によるあいさつ及び日本の新天皇陛下御即位への喜びが語られた。その後、シドニー在住の指揮者・村松貞治氏の指揮の下、シドニーさくら合唱団により日本と豪州両国の国歌が歌われた。乾杯の際には日本酒が参加者に振る舞われた。
竹若総領事はあいさつの中で、「日本と豪州の両国は、政治、経済、人的交流などを含め大きくその関係を発展させてきました。令和の時代においても『日本と豪州』はもちろんですが、『日本とNSW州』の関係がより一層発展していくであろうことを確信しています」と語った。
南オーストラリア州風力発電施設視察会を開催
シドニー日本商工会議所
シドニー日本商工会議所(会頭=小山真之:豪州三井物産)の資源・エネルギー部会(部会長=齊田忠勇:オーストラリア住友商事会社)は5月15日、南オーストラリア州の風力発電施設「Hallett 5Wind Farm」視察会を開催した。
参加者は、同州にある風力発電施設を訪問し、風力発電の仕組みや、発電施設の構成・操業の概要についての説明を受け、風車内部の見学を行った。
秋季ソフトボール大会を開催
シドニー日本人会
<シドニー日本人会(会長=井上大輔:伊藤忠豪州会社)のレクリエーション委員会(委員長=笠原昌哉:JTBオーストラリア)は5月12日、第81回秋季ソフトボール大会をシドニーで開催した。11チーム、約180人が参加した。
快晴の秋空の下、午前の予選リーグを勝ち抜いた8チームが午後の決勝トーナメントに進出。決勝戦は、2大会連続の進出となった「がんばれベアーズ」と大会出場2度目となる「Natural Nine」が対戦。最後までもつれたシーソー・ゲームを制した「Natural Nine」が、見事、初優勝を果たした。
次回春季大会については、2019年11月に開催予定。
スノートラベル・エキスポ、日本ブース大盛況
日本からスキー関連事業者ら多数来豪
シドニー、ダーリング・ハーバーにあるインターナショナル・コンベンション・センターで5月26日、「スノー・トラベル・エキスポ2019」が開催された。エキスポでは豪州国内のスキー関連事業者他、日本、アメリカ、カナダ、韓国、ヨーロッパなど海外のスキー・リゾート関係者らがブースを出展した。
日本のブース数は例年通り最大の規模を誇った。日本のスキー・リゾートの人気は引き続き堅調で、エキスポに出展するスキー・リゾートの数も年々増え続けている。会場内にはライダーがパフォーマンスをする人工雪エリアやボルダリング設備なども設置され、訪れた来場者を楽しませた。
また、エキスポに先駆け22日、日本政府観光局(JNTO)シドニー事務所がシドニーCBDのハイアット・リージェンシー・ホテルで「Japan Roadshow 2019」を開催。日本の地方自治体関係者や観光関連企業ら56団体が出展、豪州の現地旅行会社関係者200人が参加し、商談を行った。昨年12月に行われた同イベントよりも10団体多い出展数で過去最大の規模となった。
あいさつに立った竹若敬三・在シドニー日本国総領事は、同イベントが日豪間の観光業拡大に貢献していることや、今後日豪間の飛行機のアクセスがより快適になることで更に双方の行き来が盛んになることなどを話した。
若林香名・JNTO所長は、昨年と比べてスキー関連以外の出展が増えたことを受け、今後は日本のグリーン・シーズンも盛り上げていきたいと述べた。また、会場では特別ゲストとしてメルボルン出身のフリー・スタイル・スキー女子エアリアルの元五輪豪州代表・ジャッキー・クーパーさんが登壇。長野オリンピックの際の日本滞在の思い出について語った。
AGS102&ゆき姫コラボライブ開催
シドニーCBDの人気チーズケーキ店「アンクル・テツ」のカフェで活躍するアイドル・グループAGS102と アニソン・シンガーとして活躍するゆき姫が6月23日、コラボライブを開催する。紫色を身に着けて来れば10ドルで入場できる。
■AGS102&ゆき姫コラボライブ
会場:Level 9, 501 George St., Sydney NSW
日時:6月23日(日)6:30PM~7:30PM
料金:$15
問い合わせ:@ags102_ut(Instagram)
メルボルンV本田
シドニーFCに敗戦し今季Aリーグ終える
サッカー・Aリーグ王者を決めるプレー・オフ「ファイナル・シリーズ」(以下、FS)の準決勝第2戦、シドニーFC対メルボルン・ビクトリー(以下、メルボルンV)が5月12日、シドニー市南西のジュビリー・スタジアムで行われ、元日本代表・本田圭佑を擁するメルボルンVは6-1で敗戦、昨季に続くAリーグ連覇を逃した。
試合は前半3分に、シドニーFCがコーナー・キックに合わせたDFアーロン・カルバーのゴールで先制。その後、激しい攻守の入れ替えで両チーム決定機を作れない時間が続いたが、シドニーFCが43分のアレックス・ブロスケのゴール、アディショナル・タイムでのメルボルンVのオウン・ゴールでリードを3点に広げ前半を折り返す。後半に入ってもシドニーFCの勢いは止まらず43分までに3点を追加。アディショナル・タイムにメルボルンVは、本田からのクロスにFWオラ・トイボネンがヘッドで合わせ1点を返すも、大差での敗戦を喫した。
この試合の結果を受け、昨年8月にメルボルンVに加入した本田のAリーグでの試合が終わった。今季、本田はけがによる長期離脱があったものの、FSを併せAリーグ20試合に出場した。
メルボルン・ビクトリー本田圭佑選手の専属シェフ
船岡勇太氏の講演会が開催
日本貿易振興機構(JETRO)シドニー事務所で5月7日、サッカーAリーグのメルボルン・ビクトリーに所属する本田圭佑選手の専属シェフ、船岡勇太氏の講演会「一流アスリートの疲れないカラダを作る食事術」が開催された。同講演会はJAMS.TV主催、日本フード社協賛の下で行われ、当日はAリーグで活躍を続ける本田選手を支える食事術について話を聴こうと61人が参加した。
講演会は冒頭、会場提供の協力を行ったJETROシドニー事務所・中里浩之所長のあいさつで始まり、その後、日本人コミュニティー「LINK」代表・山田宇人氏による進行と共に船岡氏の講演が行われた。講演では、船岡氏の料理人としての歩み、本田選手と専属シェフの契約を結ぶに至った経緯から、献立作成の上で心掛けていること、料理の提供の仕方といった細かな内容までが約1時間にわたって語られた。講演後は特製スープ試飲会として、疲労回復などを目的に試合後の本田選手に作られるみそ汁が参加者に振る舞われた。また、講演会終盤には質疑応答の時間が設けられた。質疑応答では、「本田選手はスイーツなど甘い物は食べるか」「試合当日と前後の日で食べる物は違うか」などの選手本人の食事内容に関するものだけでなく、日頃スポーツに親しむ参加者から「けがを防止するための食事術として何を注意すれば良いか」といった質問が寄せられ、船岡氏は1つひとつの質問に丁寧に答えを返した。
船岡氏は講演会後、本紙の取材に対して「熱い思いと自身がブレないための1つの大きな目標と共に個人として成長していって欲しい」と参加者にエールを送ると共に「本田選手との仕事を通し人間として大きな影響を受けた」と自身の思いを話した。
AFCアジア・チャンピオンズ・リーグ
川崎、アウェーでシドニーFCに4発快勝
アジアにおけるサッカー・クラブ王者を決める大会「AFCアジア・チャンピオンズ・リーグ」(以下、ACL)のグループ・リーグH組の第6節「シドニーFC対川崎フロンターレ」が5月21日、シドニー市南西にあるジュビリー・スタジアムで行われ、試合は0-4で川崎が快勝した。
グループ・リーグ最終節となったこの試合、川崎は決勝トーナメント進出に向けて勝利が最低条件だったのに加え、同組のもう1つの試合、上海上港(中国)対蔚山現代(韓国)で上海の結果が引き分け以下に終わることが求められた。試合は、勝つしかない川崎が前半30分までに脇坂泰斗の2ゴール、田中碧のゴールで3点をリード。後半、シドニーFCに何度か危険な場面を作られたものの、川崎は15分にレアンドロ・ダミアンのゴールで更に1点を追加し、そのまま逃げ切った。ただ、同時刻に行われた他会場の試合で上海が5-0と勝利したことから、川崎の決勝トーナメント進出はならなかった。
最終節で勝利を収めながらもグループ・リーグ敗退となった今季のACLについて、試合後の会見で鬼木達監督は「(勝利が絶対という)難しい精神状態の中でもしっかりと戦えたことをポジティブに捉え、それを残りのシーズンにつなげていきたい」とコメント。また、この日の試合でキャプテンを務めた谷口彰悟はミックス・ゾーンでの取材で「勝利へのこだわりを更に強く持たなければ、この大会を勝ち抜けない」と悔しさを口にした。
ラグビー日本代表候補・ウルフパック
キャンベラでの強化試合に大勝
今年9月20日から日本で開催されるラグビー・ワールド・カップ(以下、W杯)に向け、日本代表候補で編成されたチーム「ウルフパック」が5月12日、キャンベラのGIOスタジアムでスーパー・ラグビー「ブランビーズ」のB(下部)チームと強化試合を行い、66-17で大勝した。
試合は、坂手淳史、姫野和樹、松島幸太朗らのトライなどで相手を攻守で圧倒。大勝となったブランビーズ・Bチームとの試合について、ヘッド・コーチのジェイミー・ジョセフは「サンウルブズに何人か招集され主力不在の中でも、新たな選手たちを育成できたことは大きな収穫。各ポジションの層の厚さも感じた」と手応えを口にした。
また、同月17日には、同じくスーパー・ラグビー参戦チームであるレベルズのBチームとメルボルンで強化試合を実施、39-12で勝利を収めた。この結果により、今年2月から始動したウルフパックは、強化試合を5勝1敗の成績で締めくくった。今後、ラグビー日本代表は、6月に宮崎で行われる合宿を通してW杯を意識したチーム作りを本格化させる。
「2019スチューデント・アワード・ナイト」が開催
日本と豪州の相互理解及び親善を目的に設立されたNSW豪日協会(AJS-NSW)は5月14日、シドニー市内中心部バランガルーで、シドニー近郊6大学(マッコーリー大学、NSW大学、シドニー大学、シドニー工科大学=UTS、ウーロンゴン大学、ウェスタン・シドニー大学)で日本語研究を専攻する学生のうち優秀な成績を収めた人を表彰する授賞式「2019スチューデント・アワード・ナイト」を開催した。授賞式は、同協会の会長フィリップ・ミッチェル氏の司会で進行し、シドニーを拠点に世界で活躍する建築家・高田浩一氏による基調講演がなされた後、学生によるスピーチ、表彰状の授与と続いた。
当日表彰を受けた学生は、シドニー近郊の6大学で日本語を学ぶ6人。受賞者の1人、UTSのジェームズ・ロナルド・フェントンさんは、留学及びインターンシップ先の日本から映像でスピーチ行い、今回の受賞について「大学への留学と、現在インターンシップをしている経験から、日本の文化はもちろん、新しい切り口で豪州の文化を振り返ることで成長できている」と語った。
救世軍、恒例の募金活動を開始
慈善団体「サルベーション・アーミー(救世軍)」は5月1日、毎年恒例の募金活動「レッド・シールド・アピール」を開始し、デビッド・コールマン移民相(当時)がオーストラリアの多文化コミュニティーに向けて募金への協力を訴えた。目標額は7,900万ドル。
救世軍は過去1年間に、3万8,000人のホームレスの人たちや1万4,000人の依存症の人たち、家庭内暴力に遭っている5,000人の人たちに支援の手を差し延べた他、緊急支援を15万もの人に行った。法律相談から移住者への英語クラスなど、社会的弱者を対象にした救世軍の重要な活動は、一般の人からの募金に支えられている。
リズモアで平和式典に参列
今年も4月25日のアンザック・デーの前夜と当日にかけてNSW州北東部のリズモア市で開催された平和を願う団体「Remembering and Healing(RaH)」が主催する10年目を迎える平和式典に参列しました。
同市は、多くの迫害を逃れ、難民としてオーストラリアにやって来た移住者が集う、世界に開かれた平和の街です。また、奈良の大和高田市とオーストラリアで最初の姉妹都市提携を結んだ市としても知られています。
アンザック・デー前日の24日は、リズモア聖アンドリュー英国国教会で午後5時半からジェニー・ドーウェル前リズモア市長の司会により式典が執り行われました。最初に、アボリジニーの代表者とこの教会の駐在牧師から歓迎の辞が述べられ、引き続きRaHの良き助言者であるポール・グリン神父からのメッセージが紹介されました。そしてRaHのサビーナ・バルトルウェイト代表から10年を振り返ってのスピーチがあり、尺八演奏、市民合唱団の歌の後、私が平和を願う読経をあげさせて頂きました。そして、最後は参列者が1人ひとり、壇上のキャンドルに献灯し無事初日の式典を終えることができました。
翌25日は、リズモア市庁舎内1階のファウンテン・ルームで午前11時から式典が行われました。今回はサイモン・クロウ氏の司会進行の下、「Valuing Peace on Anzac Day」と題し参加者が自由に平和についての思いを述べる形式で行われ、最初のオープニング役として私から読経と平和のメッセージを述べさせて頂きました。戦争を知る世代も、若い世代もそれぞれがアンザック・デーに当たり戦争の悲惨さ、無意味さ、そして平和の大切さを発表し午後1時前にギタリストのリードでジョン・レノンの『イマジン』を参加者全員で歌って散会となりました。
10年にわたり、同式典を主宰しているサビーナに祝意を述べると共に、2日間にわたり集った150人超の参加者に心からのエールを送らせて頂きました。また、この地球上に争いのない平和な日々が訪れることを念じました。合掌。(投稿=渡部重信)
スリランカ爆破テロ犠牲者の追悼ミサ・献灯式が開催
4月21日、スリランカの最大都市コロンボを始め3都市のキリスト教会など8施設で、爆破テロがあり253人が犠牲になった。それに伴い、シドニー中心部にある聖メアリー大聖堂で同月26日、追悼ミサが開催された。聖メアリー大聖堂・フィッシャー大司教より、超宗教の代表者が招かれ、献灯式が同大聖堂前で行われた。仏教を代表し、渡部重信浄土真宗本願寺派開教使も参列し献灯した。同大聖堂とその広場には、シドニー中から多くのスリランカ系住民が集まり、彼らの兄弟家族、親戚、同胞への追悼の意を表した。
WSOがパラマタ日本祭にチャリティー出店
シドニーを拠点として活動する政府認定のNPO団体ワールド・スカラーシップ・オーガナイゼーション(WSO)は、6月1日にパラマタで開催される祭ジャパン・フェスティバル・イン・パラマタに参加しブースを設置する。当日は、チャリティーを目的とした輪投げのアクティビティーやカップケーキ販売などを予定している。
WSOは、意欲があるにもかかわらず進学できないバングラデッシュとケニアの青少年たちに無償で奨学金を提供し、職業訓練校への進学をサポートしているシドニー在住日本人の有志によるNPO団体。WSOはチャリティー・イベントのサポートやウェブサイト・デザインができるボランティアを随時募集している。
■ Matsuri Japan Festival in Parramatta
会場:Centenary Square, Church St., Parramatta
日時:6月1日(土)11AM~4PM
Email: yamaguchi@nbca.com.au(WSO山口正人)
Web: wso-au.org(WSO)、www.japanclubofsydney.org/wp-content/contents/2019/05/Matsuri-in-Parramatta-2019.pdf(日本祭)
東レストランで「令和」記念メニュー提供
新天皇皇后に供したメニュー4品も
シドニーCBDの老舗日本食レストラン・東は、5月1日から31日までの1カ月間、令和天皇即位を記念したディナー時限定の「ハーモニー・メニュー」の提供を行った。ハーモニー・メニュー8品のうち4品は、皇室が豪州を公式訪問した際に提供された料理を再現した物で、それぞれQLD産椀子そば・オクラすり流し、パタゴニア産銀だら西京杉板焼き、QLD旭ガニとイクラの飯蒸し、鹿児島産和牛A5焼きしゃぶというラインアップとなっている。
令和天皇は2002年、当時皇太子だった時代に雅子様と豪州を公式訪問した。その際、在シドニー日本国総領事公邸で皇太子夫妻歓迎晩さん会が開催され、料理人には当時から一流日本食レストランとして知られていた東のオーナー・シェフ・東公孝氏が選ばれた。オーストラリアで手に入る食材を生かした日本食に皇太子夫妻も舌鼓を打った。当時、使用した食器や皇太子夫妻から贈られたスプーンは現在でも東レストランの店頭で目にすることができる。
出倉秀男氏、和牛マスター・クラス開催
シドニー北郊チャッツウッドにある日本食キッチンスタジオ、カリナリー・スタジオ出倉は5月19日、日系食肉サプライヤーの大沢エンタープライズ協力の下、ジャパニーズ和牛マスター・クラスを開催した。
会場にはシドニー・モーニング・ヘラルド紙のグッドリビングのスポンサーであるレズ・シラト氏や資産家のウォーウィック・ミラー氏、全国レストラン協会プレジデントのスチュアート・ワイズ氏ら飲食業界において強い影響力を持つ人びとが訪れ、日本産和牛の魅力を体験した。
イベントでは鹿児島和牛、宮崎和牛、神戸和牛など日本の高級銘柄がそろえられ、和牛のカットに関する講義と共に、和牛の刺し身、焼き肉、すき焼き、しゃぶしゃぶといったさまざまな食し方が紹介された。
今回のイベント開催の主旨に際し、出倉氏は「大沢エンタープライズ代表の大沢紀三夫氏の情熱に応えたいと思ったのが大きい。まだまだこれからだと思うがそのためには豪州の影響力あるソサエティーにきちんと紹介していくことが大事。日本の和牛の魅力を今後もこうした形で伝えていきたい」と話した。
出倉氏はシドニーを中心に活躍する料理評論家で、日本料理講師、日本食に関する書籍の執筆活動などを行いその著書は18冊を越える。2007年には第2回日本食海外普及功労者表彰受賞。15年には外務大臣表彰を受賞している。
日本将棋連盟オーストラリア支部が発足
シドニーとメルボルンそれぞれの将棋クラブが今年4月、日本将棋連盟支部設置条件を満たし、両団体合同で日本将棋連盟オーストラリア支部を結成した。シドニー将棋クラブは2016年から、メルボルン将棋クラブは07年から地元の有志によるサークルとして活動してきた。
今回オーストラリア支部として発足したことで、日本将棋連盟からのプロ棋士の派遣を要請できる条件(支部会員100人以上)を満たした他、支部将棋対抗戦や支部将棋名人戦に出場が可能になる。
オーストラリア支部長となった松本秋馬(しゅうま)さん(シドニー将棋クラブ)は、「支部設立は将棋クラブを始めた当初からの目標だったので、達成できたことがとてもうれしいです。しかしこれも1つの中間到達点と考え、今後も変わらず活動を続けて頑張っていきます」と語った。
日本将棋連盟支部は国内に40支部、海外に48支部存在し(4月18日時点)、オセアニア・エリアにおいてオーストラリア支部はオークランド支部(ニュージーランド)に続き2拠点目となる。
シドニー、メルボルン各将棋クラブへの参加希望者は下記より連絡。
■シドニー将棋クラブ
開催日時・場所:毎週木曜6PM~10PM(Leve 1, QVB)、毎週土曜10AM~1PM(Town Hallのフードコート)、毎週日曜10AM~1PM(Chatswood のフードコート)
料金:無料(募金制)
Tel: 0430-099-510(松本)
Web: twitter.com/ShogiSydney(Twitter)、www.facebook.com/SydneyShogiClub(Facebook)
■メルボルン将棋クラブ
開催日時・場所:毎月2回週末(State LibraryまたはBox Hill Library)
料金:無料(募金制)
Tel: 0417-725-223(Darren)
草月流いけばな展、盛況のうちに閉幕
シドニーのロイヤル・ボタニック・ガーデン内にある植物を利用した展示室「CALYX」で4月27日から10日間にわたり、草月流シドニー支部によるいけばなの展覧会が開催された。
同展初日のレセプションには裏千家・松永義明氏を始め、インターナショナル着物クラブのゲスナー多恵氏など各界から幅広い参加者が訪れた。期間中は「transforming autumn」をテーマに秋の花々を生かした展示を鑑賞するために、多くの人が会場を訪れ、同展は盛況のうちに幕を閉じた。
ストラスフィールド交響楽団定期演奏会が開催
シドニー在住の日本人指揮者、村松貞治氏が芸術監督を務めるストラスフィールド交響楽団の定期演奏会が6月29、30日の2日間、シドニー西郊のストラスフィールド・タウンホールで開催される。
「The Romantics」と題した同演奏会では、チャイコフスキー作曲・序曲『1812年』、ウォルトン作曲『ヴィオラ協奏曲』(ソリスト=リサ・サン)、サン=サーンス作曲『交響曲3番・オルガン付き』(ソリスト=キム・ナリ)の演目が予定されている。
指揮者を務める村松氏は愛知県岡崎市出身。1997年に英国に渡り、英国王立北音楽院やシドニー音楽院などで学び、欧州各地やオーストラリアで研鑽(けんさん)を積んだ。現在はストラスフィールド交響楽団の芸術監督を務めている。
ストラスフィールド交響楽団 定期演奏会 – The Romantics –
日時:6月29日(土)7PM開演、6月30日(日)2:30PM開演
会場:Strathfield Town Hall(Cnr. Redmyre & Homebush Rds., Strathfield NSW)
料金:大人$30、コンセッション$20、ファミリー$80
Web: www.strathfieldsymphony.org.au(チケット詳細)、www.sadaharu.net(村松貞治氏のウェブサイト)
シドニーとメルボルンで日本の古着BORO展が開催
日本発のテキスタイル・アートであるBOROの展示会が6~7月、シドニーとメルボルンで開催される布細工などのイベント「クラフト&キルト・フェア」にブースを出展する。
BOROは日本で古くから襤褸(ぼろ)と呼ばれてきた野良着、古着をベースにした手仕事にアート性を見出した物で、その独特なデザインや手仕事の繊細さから再評価が進んでいる。今回のBORO展は、今年3月に閉館した東京・浅草の私立美術館アミューズ・ミュージアムで始まり、世界巡回展の一環としてオーストラリアでも開催される。
シドニーとメルボルン会場の入場券は、それぞれクラフト&キルト・フェアのウェブサイトまたは当日現地で購入できる。
■世界巡回展:BORO World Tour
Web: www.craftfair.com.au(Craft & Quilt Fair)
入場料:<前売り>大人$22、シニア$19、コンセッション$17、5~19歳$9、4歳以下無料、当日券あり
<シドニー>
日時: 6月19日(水)~23日(日)9AM~4:30PM
会場:ICC Sydney, Hall 5 & 6(14 Darling Dr., Sydney NSW)
<メルボルン>
日時:7月25日(木)~28日(日)9AM~4:30PM
会場:Melbourne Exhibition Centre, Hall 4(1 Convention Centre Pl., South Wharf VIC)
毎年恒例のJCSフェイトが今年も7月開催
シドニー日本クラブ(JCS)フェイトが7月13日、オーバーン・コミュニティー・ピクニック・エリアで開催される。紙芝居や玉入れ・綱引きなどの催し物の他、さまざまなパフォーマンスやアクティビティーが予定されている。
またJCSでは現在、同イベントの屋台出店者を募集している。出店費用が掛かるが、売上げは全て屋台出店者の物になる。販売できる物は食べ物、飲み物、和風小物、古着、古本など。屋台の出店を希望する人は、右記まで電話またはEメールで連絡を。
■JCSフェイト
日時:7月13日(土)11AM~3PM(屋台出店者は準備のため10AM集合)
会場:The Auburn Community Picnic Area(チャッツウッド駅とオーバン駅より有料送迎バスあり)
Tel: 0421-776-052(JCS事務局)
Email: jcs@japanclubofsydney.org(JCS事務局)
■NSW州立美術館・日本語ボランティア・ガイド便り
2019年アーチボルド(Archibald)展
NSW州立美術館では恒例のアーチボルド展が開催されています。若手アーティストや作家の育成に熱心であったJ.F. アーチボルド(雑誌『The Bulletin』の創始者)の遺贈で1921年から始まった同展は、今年で第98回目を迎えます。オーストラリアで最も長い歴史を持ち権威ある肖像画の公募展です。毎年優秀な作品への期待と共に、各界のセレブリティーなど描かれるモデルの面々が、人びとの賞への関心を高めてくれます。優勝者のアーティストはテレビや新聞などのメディアでも大々的に報道され、注目度も高く一躍有名になります。毎年この季節には多くの観客を迎え美術館は活況を呈します。
今年のアーチボルド展の応募作品数は919点。最終選考に残った51人のファイナリストの中から、トニー・コスタの『リンディー・リー(Lindy Lee)』(oil on canvas, 182.5 x 152cm)が2019年アーチボルド最優秀芸術賞に選ばれ、賞金10万ドルを獲得しました。コスタは1955年生まれのシドニー在住アーティストで、アーチボルド賞4回目の入選で見事に最優秀賞を受賞しました。コスタの絵のモデルとして描かれたリンディー自身も、オーストラリアをリードするコンテンポラリー・アーティストです。コスタはNSW州立美術館でリンディーのアーティスト・トークを聞いたことがあり、彼女の作品の主題である禅・仏教思想の哲学や考えに共鳴し、リンディーの賢明で謙遜と勇気を合わせ持つ気質、そして彼女の制作への深い造詣に感銘しリンディーにモデルを依頼しました。
作品は目を閉じて瞑想をしているリンディーと背景、法衣や袈裟(けさ)が調和に満ちた色合いで描かれています。静かな精神世界、穏やかな瞑想空間の中で清らかな幸福感に満ち微笑をも感じさせるリンディーの存在感、内面性を表現したポートレートです。
ウイン賞(オーストラリアの風景画、彫刻分野ではフィギュア彫刻)、そしてサルマン賞(歴史や宗教画など主題性のある作品)の公募展も9月8日まで同時開催しています。アーチボルド展の日本語ガイド・ツアーは8月中の毎週土曜日、午前11時から行います。ご参加をお待ちしています。(NSW州立美術館コミュニティー・アンバサダー:吉澤なほみ)
■Archibald, Wynne, Sulman Prizes 2019
日時:開催中~9月8日(日)10AM~5PM(水曜のみ10PMまで)
会場:Art Gallery of New South Wales, major exhibition gallery (Art Gallery Rd., The Domain NSW)
料金:大人$20、コンセッション$18、美術館会員$16、子ども(5~17歳)$8、5歳未満無料、家族(大人2人+子ども3人まで)$48、その他マルチ・エントリー・チケットなどあり。詳細は下記美術館のサイトで確認
Tel: (02)9225-1700
Web: www.artgallery.nsw.gov.au/exhibitions/archibald-wynne-sulman-prizes-2019
■同展日本語ツアー
日時:8月中の毎週土曜(3日、10日、17日、24日、31日)11AM~
料金:無料(要入場券、ツアー開始前に展覧会入場券の購入が必要)
備考:1階インフォメーション・デスク前に集合、ツアー催行時間45分
SBSラジオ日本語放送6月のハイライト
SBSラジオ日本語放送は毎週火曜日、木曜日、土曜日の午後10~11時に番組を放送している。オーストラリアのニュースや気になる話題、各方面で活躍する人びとへのインタビューなど、盛りだくさんの番組は、AMラジオ1107khzにチューンを合わせる方法と、デジタル・テレビのデジタル・ラジオ「SBS Radio1」を選択する方法で聞くことができる。
6月のシドニーサイドでは、シドニーを拠点に活動するダンサーのフジムラ・リュウイチさんや、モザイク盆踊りグループで20年以上指導を行い、今年2月にNSW州首相の多文化コミュニティー・メダルでHighly Commended(次点、芸術文化部門)を受賞したケイ・タンさんらへのインタビューを放送予定。また、シドニーの日本料理店「東レストラン」の東公孝さんや、6月のシドニー・フィルム・フェスティバルで自身初の長編作品『僕はイエス様が嫌い』(英題:『Jesus』、サン・セバスチャン国際映画祭で最優秀新人監督賞を受賞)が上映される奥山大史監督へのインタビューなど、聞き逃してしまった先月の放送もSBSのウェブサイトで聞くことができる。
なお、毎月最終週の木曜日には、日豪プレス翌月号の見どころや取材の裏話などを編集部スタッフが紹介している。次回は6月27日(木)放送予定。
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