日本人などの若者を低賃金で働かせる
ブリスベンの寿司店が違法な低賃金で従業員を働かせていたとして、裁判所が店を運営する会社と経営者に対して合計35万5,000豪ドルに罰金支払いを命じた。豪州の公正労働法違反などを調査・摘発する規制機関「公正労働オンブズマン」が6日、発表した。
発表によると、罰金支払いを命じたのは、ブリスベンのパディントンにある寿司店「Moga Izakaya & Sushi」を運営する「Delishesco Pty Ltd」と、経営者のYiang Yang氏。会社に対しては30万5,000豪ドル、同氏には5万豪ドルの支払いをそれぞれ命令した。
同社は2018年12月〜19年3月、全国最低賃金や残業代、週末や祝日の割増法定賃金などの法令やアウォード(産業・業種別の労働裁定)に違反。従業員34人に対して、本来支払うべき賃金よりも7万5,716豪ドル少なく支払っていた。
法定賃金と実際に支払った賃金の差額は、従業員1人当たり最低92豪ドルから最高9,588豪ドルだった。同オンブズマンが摘発するまで、同社は差額を従業員に支払わなかったという。
従業員のほとんどは中国と日本、韓国、タイの国籍を保持している外国人。職種はホールスタッフ、調理人、キッチンハンド(調理補助)、皿洗いで、19〜21歳の若者が多かったとされる。
調査対象となった従業員の1人は、時給16豪ドル以下で働いていた。全国統一の法定最低賃金は現在(2022年7月1日以降)、21.38豪ドルとなっている。同社の違法性が認定された18年度の最低賃金は18.93豪ドルだった。
公正労働オンブズマンは、労働者の権利や職場の法令遵守について、助言や支援を必要としている人は以下に連絡するよう呼びかけている。
Fairwork Infoline Tel: 13 13 94
通訳サービス Tel: 13 14 50
■ソース
$355,000 penalties for Brisbane sushi restaurant, Media Release, Fair Work Ombudsman