アジア太平洋地域の上級アドバイザーに
先の連邦選挙でまさかの敗北を喫して無職となったジョシュ・フライデンバーグ前財務相が、米大手投資銀行のゴールドマン・サックスに“中途採用”されたことが明らかになった。21日付の公共放送ABC(電子版)が伝えた。
これによると、ゴールドマン・サックスの日本を除くアジア太平洋部門のケビン・スニーダー共同取締役社長が「政府と民間部門における深い経験と人脈、洞察力を持つジョシュが加わることは、わが社にとって幸運だ」と述べ、前財務相の入行を認めた。
フレイデンバーグ氏は、同行のアジア太平洋地域部門の上級アドバイザーを務める。同氏が投資銀行家として仕事をするのは、今回が初めてではない。2010年に政界入りする前、ドイツ銀行に努めた経験がある。
フライデンバーグ氏は、財務相として外資による豪企業の合併・買収(M&A)の認可に関わってきた。同氏は声明で「世界中の顧客にM&Aや資本市場に関する助言を行っているゴールドマン・サックスに加わることをうれしく思っている」と述べ、財務相としての経験を活かす考えだ。
5月の連邦選挙では、自由党の地盤であるビクトリア州のクーヨン選挙区で、現職の財務相である大物議員のフライデンバーグ氏が破れる番狂わせが起きた。同氏に勝利したのは、無所属のモニーク・ライアン氏。温室効果ガス削減強化を訴える保守系無所属の一派「ティール」の台頭を象徴する出来事となった。
■ソース
Former treasurer Josh Frydenberg lands a job with Goldman Sachs (ABC News)