22/23年度上半期の営業利益、1億5,000万豪ドル上乗せ
オーストラリア国内の航空需要が力強く回復している。同国の航空最大手、カンタス航空は23日、2022/23会計年度上半期(22年7月1日〜12月31日)の「税引き前基礎的収支」(営業利益にほぼ相当)が13億5,000万〜14億5,000万豪ドルになる見通しだと発表した。好調な国内旅行予約を背景に、10月の見通しから1億5,000万豪ドル上方修正した。
同社はコロナ禍の渡航規制の影響で、5半期連続で赤字を計上しているが、22/23年度上半期に12億〜13億豪ドルの黒字に転換するとの見通しを10月に発表していた。
コロナ禍で膨らんでいた累積赤字も前回の見通しから9億豪ドル縮小し、22年12月31日時点で23億〜25億豪ドルになるとしている。
カンタスは声明で「消費者は引き続き他の支出よりも旅行に高い優先順位を付けている。海外旅行が制限されていることが、国内のレジャー需要を活性化させていると見られ、オーストラリアの観光業に追い風となっている」と指摘した。
ただ、燃料費は2018/19年度の水準と比較すると依然として高水準にあり、22/23年度は過去最高の50億豪ドルに達するとしている。また、国際線の輸送能力はコロナ前と比較して30%低い水準にとどまっているという。
シドニーのオーストラリア証券取引所(ASX)では23日、利益見通しの上方修正が好感され、カンタス株は前日の終値と比べて5.28%高い6.18豪ドルで取引を終了した。
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