15日の最高気温は半世紀ぶりの記録に
南半球の夏が到来したオーストラリア南部が、異常な寒さに見舞われている。タスマニア島の山間部では雪も積もっている。公共放送ABC(電子版)が伝えている。
同国南部のタスマニア(TAS)州の州都ホバート市では15日、日中の気温が11.5度までしか上がらず、12月の1日の最高気温としては1964年以来48年ぶりに最も低かった。
同市の西方にある標高693メートルのウェリントン山などTAS州の山間部では、12月としては異常な積雪も観測した。
インスタグラムなどのソーシャル・メディアでは、夏の休暇を楽しむためにタスマニア島を訪れた旅行者から雪景色の写真が投稿されている。
夏服しか持って来なかったというシドニーからの旅行者はABCにこう述べた。「暖かい服をたくさん購入しなければならなかった。さっきニット帽も買ったんだ」
豪気象局(BOM)によると、オーストラリア南部に低温をもたらしているのは季節外れの寒波。東海上に居座っている低気圧と西側の高気圧の動きが遅いため、南極海から冷たい南風(南半球では南風が冷たく、北風が暖かい)が吹き付けている。
予報では異常な低温は今後数日間で収まる見通しだが、好天がクリスマスまで持続するかどうかは、まだ分からないという。
■ソース
Tasmanian summer on hold as Hobart records coldest December day in 50 years(ABC News)