3カ月連続で前月割れ
オーストラリア統計局(ABS)は9日、建築着工認可件数に関する統計を発表した。これによると、2022年11月の同件数(季節調整値)は1万3,898件と前月比で9.0%減となった。
同件数は3カ月連続で前月実績を割り込み、8月から21.7%落ち込んだ。前年同月比では15.1%減となった。直近のピークは、コロナ禍の金融緩和で住宅市況が活況だった21年3月(2万3,522件)だった。
ABSの建築統計部門の責任者を務めるダニエル・ロッシ氏は「前月比で22.7%急落した戸建て以外の着工認可件数が全体を押し下げた。戸建ての同件数は2.5%減だった」と説明した。
州別では、東部ニュー・サウス・ウェールズ州(18.4%減)、西オーストラリア州(17.5%減)、南部ビクトリア州(12.7%減)、北東部クイーンズランド州(5.6%減)が前月比で減少した一方、南部タスマニア州(75.7%増)と南オーストラリア州(10.0%増)は増加した。
建築着工認可件数は住宅や建築市場の先行きを示す。オーストラリアの景気や雇用、投資の今後を占う上で重要な先行指標の1つ。新築物件だけではなく改築や増築、既存建物の解体などを含む認可件数を集計し、ABSが毎月1回、発表している。
■ソース
“Building approvals slide further in November”, Media Release, Australian Bureau of Statistics