手始めに中国メーカー製27台導入 最終的に1,000台以上電動化
オーストラリアのスーパーマーケット最大手ウールワースはこのほど、2030年までに1,000台以上の家庭用配送トラックのすべてをバッテリー駆動の電気自動車(EV)に切り替えると発表した。手始めに27台のEV配送トラックを導入し、今後2カ月間かけてシドニー周辺に配備する。
まずは、シドニーのマスコットとキャリンバにある2つの配送センターで、中国「福田汽車」(フォトン・モーター)と同「上海汽車集団」(SAICモーター)の2社製のトラック2車種を運用する。配送センターに充電インフラを整備し、同市内中心部や西部、南部、東部でオンライン注文の短距離の宅配業務に使う。
長距離輸送についても、同社は3台の大型EVトラックの実証実験を行っている。短距離用の宅配トラックと合わせて、グループ全体で30年までに3,000台以上の内燃機関(エンジン)駆動の車両を廃止する計画だ。これにより、同社の運用車両の温室効果ガス排出量を現時点と比較して60%削減するとしている。
ウールワース・グループのブラッド・バンドゥーチ最高経営責任者(CEO)は声明で「今後7年以内に家庭向け宅配トラックのすべてを電動化し、化石燃料を必要としないようにする」と述べた。スーパー業界の先陣を切って車両の電動化を進めることで、オーストラリアのEV産業の成長を支援するという。