北部ダーウィン沖メルビル島で共同演習中
オーストラリア北部ダーウィンの北方約60キロにあるメルビル島で27日午前9時前(現地時間)、乗員23人を乗せた米海兵隊の垂直離着陸機「MV22-Bオスプレイ」が墜落した。公共放送ABC(電子版)によると、同日夜までに3人の死亡が確認され、重体の5人がロイヤル・ダーウィン病院に緊急搬送された。
ABCによると、北部準州警察のマイケル・マーフィー警視総監は「治療のためダーウィンへ安全に搬送するために最大限の努力をしている」と述べた。残る負傷者は、現場でトリアージが行われているという。トリアージとは、非常に多数の負傷者がいる場合、緊急度や重症度に応じて治療の優先度を決める措置。医師の判断で、助かる可能性の高い人を優先して治療するため「命の選別」とも呼ばれる。
北部準州のナターシャ・ファイルズ首席大臣によると、ロイヤル・ダーウィン病院は緊急事態の最高レベル「コード・ブラウン」を発令。3つあるすべての手術室を空け、搬送されてくる負傷者の救命に全力を挙げている。
オスプレイは、米国とオーストラリア、フィリピン、東ティモール、インドネシアの合計2,500人が参加して行われている共同軍事訓練「エクササイズ・プレデターズ・ラン」に参加していた。乗員23人の全員が米海兵隊員で、オーストラリア人は含まれていないという。
オーストラリアでは北東部クイーンズランド州沖で7月28日、米国やオーストラリア、日本などが参加した多国間軍事演習中、オーストラリア陸軍のヘリコプター「MRH-90タイパン」が海に墜落、陸軍兵4人が犠牲となる事故があったばかり。
■ソース
Three US marines killed, five in hospital, after Osprey aircraft crash on Melville Island(ABC News)