SNSで炎上、拡散狙いエスカレート 過去には死者も
オーストラリア南部メルボルンでこのほど、フードを被った身元不詳の2人が、駅を発車する地下鉄車両の外部に飛び乗る危険行為があった。民放「ナイン・ニュース」が24日に公開した動画には、2人は車両最後部の連結器の上に乗り、車両が動き出すと、監視カメラに向かって手を振る様子が映っていた。
ナインによると、地下鉄を運営する「メトロ・トレインズ」の広報担当者は「メルボルンの鉄道は、子どもの遊び場じゃない。このような行為に手を染める者は、大ケガや死亡の危険に身をさらしている。『トレインサーフィン』は最も愚かな行為だ」と警告した。
地元ビクトリア州警察は、メトロ・トレインズの協力を得て捜査を進めている。違反者には、400豪ドル(約3万8,000円)以上の罰金刑が言い渡される可能性がある。
こうした行為は「地下鉄サーフィン」や「トレイン(列車)サーフィン」などと呼ばれる。悪ふざけで動画をソーシャル・メディアに投稿し、世間の注目を集めて再生回数を稼ぐのが目的とされる。
トレインサーフィンは米ニューヨークの地下鉄でも死亡事故が相次いでいるが、オーストラリアでも近年、増加傾向にある。東部ニューサウスウェールズ州営の鉄道公社「シドニー・トレインズ」は4月、きわめて危険で愚かな犯罪だとして取り締まりを強化する方針を発表した。シドニー・トレインズによると、線路内への不法侵入による死亡者数は過去5年間で11人に達している。
■ソース
Melbourne train-surfing stunt slammed as ‘stupidity of the highest order’(9 News)