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「再エネ大国」VS「原発解禁」 見えてきた与野党対立の構図とは?

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来年5月までにオーストラリア連邦選挙

 オーストラリアのアルバニージー政権は3日、「オーストラリアで作られる未来法案」を議会に上程した。早期の成立を目指し、5月の2024-25年度予算案で発表した総額227億豪ドルの政策実現を図る。

 ただ、予算案の個別施策を見ると、◇再エネ由来の水素への税制優遇、◇グリーンメタル(温室効果ガスを発生させない形で精製する金属)や低炭素燃料への支援、◇重要鉱物への税制優遇、◇太陽パネルと電池の供給網構築、◇高騰教育改革など、ほとんどが既存の政策を組み替えた「総花的」な内容であることは否めない。

 一方、オーストラリアでは2025年5月までに次期連邦選挙(下院の全議席、上院の約半数を改選)が実施される。アルバニージー政権2期目の再選に向け、「オーストラリアで作られる未来」が実質的な公約の柱になるかもしれない。

 これに対して、最大野党の保守連合は既に、気候変動対策の一環として、温室効果ガスをほとんど発生しないとされる原発を全国7カ所に建設すると公約している。政府の再エネ計画では、安価で安定した電力供給は難しく、温室効果ガス排出削減の目標達成も不可能だというのだ。

 野党構想の実現が可能かどうかはともかく、1年以内に迫った次期選挙に向け、「再エネ大国化」と「原発解禁」が与野党の大きな対立軸となる可能性はありそうだ。

■ソース

A Future Made in Australia Bill will build a stronger, cleaner economy(Prime Minister of Australia, The Hon Anthony Albanese MP)

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