業界2位のウッドサイドと6位のサントス
オーストラリアの石油・天然ガス大手ウッドサイド・エナジー(旧ウッドサイド・ペトロリアム=本社西オーストラリア州パース)は7日、同業のサントス(本社南オーストラリア州アデレード)との間で進めていた合併交渉を打ち切ったと発表した。
ウッドサイドのメグ・オニール最高経営責任者は声明で「サントスとの交渉は取引に至らなかったが、ウッドサイドはグローバルな液化天然ガス(LNG)産業による価値の創出は、莫大なポテンシャルを秘めている」と述べ、今後もM&A(企業の吸収・合併)を慎重に検討していく考えを示した。
両者は2023年12月に合併交渉を開始。公共放送ABC(電子版)によると、合併が成立した場合の企業価値は合計800億豪ドル(約7兆7,000億円)、LNGの年間生産能力は合計1,600万トンと予測されていた。
調査会社アイビスワールドによると、オーストラリアの石油・天然ガス業界の最大手は米シェブロン・オーストラリアでシェアは14.6%(2023年推計)、2位はウッドサイドでシェアは13.6%。6位のサントス(4.3%)との合併が実現すれば地場企業で単独首位に踊り出る可能性があった。
合併破談を受けて、7日のオーストラリア証券取引所(ASX)の株価は、ウッドサイドが0.53%小幅に上昇、サントスが5.84%急落した。
合併交渉が破談に終わった理由については、ABCが専門家の話として「サントスのパプアニューギニアのLNG事業がリスクをウッドサイドが嫌気したのではないか」と伝えている。
■ソース
Energy giant Woodside backs away from $80 billion merger deal with Santos(ABC News)