全国住宅価格指数、2月は前月比0.6%上昇 昨年10月以来の高い伸び
オーストラリアの不動産情報会社、コアロジックが1日発表した住宅価格データによると、2月末時点の住宅価格指数(全国平均)は前月比で0.6%、前年同月比で8.9%それぞれ上昇した。
同指数は、コロナ禍の金融緩和を背景に急上昇した後、22年5月以降の急激な利上げの影響で下落した。23年初頭以降は再び上昇に転じ、同年11月には史上最高を更新している。2月は1月の0.4%上昇から0.2ポイント加速し、23年10月以降で最も高い伸び率となった。
コアロジックのティム・ローレス調査部長は声明で「高い金利や生活コスト高騰にもかかわらず、住宅価格の回復力は非常に力強い」と述べた。その上で同調査部長は「インフレの沈静化と、今年後半に複数の利下げが期待されることから、住宅市況の信頼感が急上昇する初期の兆しかもしれない」と指摘した。このところ落ちついていた住宅価格の伸びが、再加速しつつある可能性があると見られる。
都市別では、西部パースが前月比1.8%上昇(前年同月比18.3%上昇)と最も伸びが大きかった。南部アデレード(前月比1.1%上昇、前年同月比11.8%上昇)、北東部ブリスベン(前月比0.9%上昇、前年同月比15.6%上昇)、東部シドニー(前月比0.5%上昇、前年同月比10.6%上昇)がこれに続いている。一方、南部タスマニア州ホバートは前月比0.3%の下落となり、8州都で唯一マイナスとなった。
なお、住宅価格(戸建てと集合住宅)の中央値は、全国が75万9,437豪ドル、都市別で最も高いシドニーが112万2,430豪ドルとなっている。
■ソース