総額374億円 買い付け額49%上乗せ
オーストラリアの再生可能エネルギー企業「ジェネックス・パワー」(本社シドニー)は4日、電源開発(Jパワー)から買収提案を受け、取締役会が了承したと発表した。オーストラリア証券取引所(ASX)宛の声明で開示した。
Jパワーはすでにジェネックス株の7.7%を保有し、北東部クイーンズランド州で計画している風力と太陽光の2つの合弁プロジェクトにも折半出資している。買収提案では、残りの発行済株式を1株当たり27.5豪セントで取得する計画。1日のASXでのジェネックス株の終値18.5セントを49%上回るプレミアムだ。
企業ニュースサイト「ビジネス・ニュース・オーストラリア」によると、買収額は3億8,100万豪ドル(約374億円)となる見通し。Jパワーは2月5日に最初の買収提案を行っていたが、この際はジェネックスの取締役会が、買収額が低いとしていったん拒否。その後、買収額を引き上げて再交渉したもようだ。
買収提案を受けて、4日のASXでジェネックス株は先週1日の終値比で32.43%高い1株24.5豪セントで取引を終えた。
ジェネックスは、2001年に廃坑となったクイーンズランド州キッズトン金鉱跡地の「クリーン・エネルギー・ハブ」を中核に再エネ事業を展開。同州とニューサウスウェールズ州で、揚水発電、大規模定置型蓄電池、太陽光発電、風力発電のプロジェクトを手がけている。稼働時の出力は、一般的な原発のおよそ2基分に相当する合計2.25ギガワット(GW)を予定している。
■ソース
Japan’s J-Power eyes $381m buyout of renewables generator Genex Power(Business News Australia)