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オーストラリアの10-12月期実質GDP、前期比0.2%増 生活コスト高騰で個人消費弱く

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1人当たりでは3期連続マイナス

オーストラリアの実質GDP成長率(棒グラフ)と実数(折れ線グラフ)の推移(出典:オーストラリア統計局)

 オーストラリア統計局が6日発表した国内総生産(GDP)統計によると、2023年10-12月期の実質GDP成長率(季節調整済み)は前期比で0.2%、前年同期比で1.5%それぞれ増加した。ロイター通信によると、事前の市場予測は前期比0.3%増、前年同期比1.4%増だった。

 前期比の伸び率は、23年1-3月期0.6%増、4-6月期0.5%増、7-9月期0.3%増と1年を通して減速が続いている。公共放送ABC(電子版)によると、財・サービス税(GST=消費税)の導入(2000年)後とコロナ禍を除けば、年間の成長率は1990年代初頭の景気後退(リセッション=2四半期連続の前期比マイナス成長)時以降で最低の水準を記録した。

 内訳を見ると、GDPの半分以上を占める家計支出(個人消費)の伸び率は、前年同期比0.1%増にとどまった。インフレの影響で電気料金、家賃、食品などの生活必需品が0.7%伸びたが、生活費高騰を背景に宿泊、外食、タバコといった非生活必需品が0.9%減少した。消費が弱かった一方、「政府支出と民間の設備投資がGDPの伸びを押し上げた」(ABS)。

 今年のオーストラリア経済は、落ち着いてきたものの依然として高水準にあるインフレをいかに抑制しつつ、リセッションを回避できるかが焦点となっている。ただ、人口1人当たりのGDP成長率は10-12月期に0.3%減と3期連続でマイナス圏に沈んでいる。

 人口減少が続く日本などと異なり、オーストラリアは高水準の移民受け入れを背景に3年間でおおむね100万人のペースで人口が増え続けている。成長を維持するには、GDPの伸びが人口増加率を上回る水準をキープする必要がある。

 中央銀行の豪準備銀(RBA)は22年5月以降、激しいインフレを抑制するため、政策金利を4.25ポイント引き上げ、4.35%としている。インフレは22年末にピークを打ち、今年1月の月次消費者物価指数(CPI)の上昇率は3.4%と2年ぶりの低水準まで下がってきた。このため、市場はRBAがこれ以上利上げを行わず、今年後半以降に数回の利下げに踏み切ると予測している。

■ソース

Australian economy grew 0.2% in the December Quarter(Australian Bureau of Statistics)

Australia economy grows meagre 0.2% in Q4 as spending sputters(Reuters)

Modest GDP growth meets low economist expectations(ABC News)





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