膝に乗せたり、機内を歩かせたりはダメ
ヴァージン・オーストラリア航空は7日、乗客がペットを国内線の客室内に連れて入ることを条件付きで認めると発表した。当局の認可が得られれば、1年以内の導入を目指す。実現すればオーストラリアの航空会社で初の取り組みとなる。
ただ、客室内への持ち込みを認めるのは「小さいネコとイヌ」に限る。体重や大きさの上限など詳細は不明。対象となるフライトは「特定の国内便」で、限られた座席列のみ許可する。飛行中は、同社が承認したペット・キャリア(入れ物)内に閉じ込め、飼い主が座る席の前の席の下に置かなければならない。膝に座らせたり、機内を自由に歩かせたりすることはできない。
ヴァージンが2021年にフェイスブックで行った調査によると、回答者の85%が客室内へのペット持ち込みに賛成。最近行った別の調査でも、解禁された場合、ペットを客室内に持ち込むと答えた人は70%、より頻繁に飛行機に乗るとした人は57%に達した。
海外では解禁の動きが順調に進んでいる。北米では、ユナイテッド航空やエア・カナダを含む多数の大手航空会社が国内線で客室内へのペット持ち込みを認めているという。
ヴァージンのビジネス戦略としては、これまで休暇で旅行する際にペットを預けたり、航空機に乗るのを諦めたりしていた層の潜在需要を取り込み、ペット・ツーリズムを盛り上げる狙いがあるようだ。同社のジェイン・ハドリチカ最高経営責任者(CEO)はこう述べた。
「オーストラリアでは約70%の世帯がペットを飼っており、今回の発表は大多数の国民にとって朗報となるでしょう。ペットといっしょに航空機で旅行するのが楽になり、ペットを持ち込める宿泊施設にとっても追い風となります。オーストラリアのペット旅行は全く新しい経済圏を創出するでしょう」