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オーストラリア政府が洗濯機など500品目の関税ゼロに その理由とは?

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事業者の手間とコスト削減 インフレ抑制も?

 オーストラリア政府は11日、約500品目の輸入品に対する関税を撤廃する方針を発表した。対象となるのは、洗濯機や冷蔵・冷凍庫、農業用車両・トラクター用のタイヤ、歯ブラシ、生理用品、釣り用リール、ボールペン、電気毛布、竹製の箸など広範囲にわたる。連邦財務省によると全関税課税品目の14%が対象になるという。

 関税撤廃に目的は、事業者のコスト削減だ。オーストラリアはすでに多くの国や地域と自由貿易協定(FTA)を締結しており、これらの品目の関税はFTA相手国との間でほとんど撤廃している。しかし、事業者がFTAの関税免除の適用を受けるには、申請手続きが必要となっている。このため、関税が撤廃されれば、事務手続きのコストが年間3,000万豪ドル(約29億円)削減できるという。

 オーストラリア政府は1980年代から90年代にかけて貿易自由化を掲げ、関税を自主的に引き下げてきた。近年はFTAの締結も積極的に推進してきた。このため、FTAや最恵国待遇などを受けない基本関税の税率は現在、5%となっている。公共放送ABC(電子版)によると、基本関税からの収入は約10億豪ドル(22-23年度)と政府歳入全体に占める割合は1%に満たないため、関税撤廃による財政への影響は軽微と見られる。

 連邦財務省はウェブサイトで関税撤廃に関するパブリック・コメントを受け付けており、4月1日に締め切る。5月発表の2024-25年度予算案で、関税を撤廃する全品目のリストを公表し、新年度が始まる7月1日からの施行を目指す。

 ジム・チャーマーズ連邦財務相は声明で「これらの関税はオーストラリアの事業者にとって法令順守上の負担となっており、輸入手続きのコスト上昇につながっていた」と述べ、関税制度を簡素化して事業者の手間とコストを減らせる利点を強調した。その上で財務相は、歯ブラシや冷蔵庫、食洗機などの日用品の価格が少し下がることが期待され、家計の生活コスト負担を若干和らげる効果があるとの見方も示した。

■ソース

Tariff reform to cut costs for businesses and boost productivity(The Hon Dr Jim Chalmers MP, Treasurer)





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