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AFLスタジアム建設問題めぐり大揉め! オーストラリア南部タスマニア州

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アルバニージー連邦首相の方針とは食い違う

 23日投票のオーストラリア南部タスマニア州下院選。4年の任期をまだ約1年残っているが、ジェレミー・ロックリフ州首相(自由党)は2月14日、選挙の前倒し実施を発表した。昨年、離党した元与党議員2人が閣外協力もしない姿勢を示したことから、少数政権となることが確実となったためだ。

 元与党議員2人は、自由党政権が州都ホバートの再開発地区で推進しているオーストラリアン・フットボール・リーグ(AFL=楕円形のクリケット競技場でプレーするオーストラリアン独自のラグビー系競技)のスタジアム建設に反対し、離党して無所属となっていた。閣外協力は続けてきたが、今年に入って与党に協力しない姿勢に転じた。このため、与党勢力は定数25の下院の過半数13を割り込むことが確実となり、ロックリフ州首相は早期選挙に打って出ざるを得なくなった。

 選挙戦の争点は、世論を二分しているスタジアム問題と生活コスト高騰への対策だ。自由党の州政権はこのプロジェクトに7億1,500豪ドル(約700億円)の州予算を投じる計画。政権はAFLとの契約を反故にできないと主張しているが、労働党やグリーンズは主導権を握れば見直す方針だ。ホバートで家賃が急上昇するなど、低所得者層を中心に打撃を与えており、スタジアム建設より生活支援を優先するべきだとの世論が背景にある。

 連邦労働党のアンソニー・アルバニージー首相は12日、タスマニア州労働党の決起集会で演説した。首相は「エネルギー、住宅、雇用、健康保険、生活コストの高騰といった問題を解決するために、現実的な政策を提供できるのは労働党だけだ」と投票を呼びかけた。

 ただ、連邦労働党政権は昨年、AFLスタジアムに州予算とは別に2億4,000万豪ドルの国家予算を投じて支援すると表明しており、州労働党の反対の方針と食い違っている。それだけに、首相演説にはスタジアム建設問題に関する発言は一言もなかった。

■ソース

Tasmanian Labor campaign launch(Prime Minister of Australia)





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