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オーストラリア産ワインへの高関税、中国が近く撤廃へ 制裁解除、生産者に朗報

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最盛期は年間1,100億円輸出

 オーストラリアの公共放送ABC(電子版)は12日、中国政府がオーストラリアン産ワインに課している最大220%の高関税を数週間以内に撤廃する見通しだと報じた。実現すれば、中国による制裁に苦しんでいた国内のブドウやワインの生産者、輸出企業にとって4年越しの朗報となる。

 オーストラリアのスコット・モリソン首相(当時)は2020年、コロナ感染源に関する独立した調査を行うよう中国政府に要求。これに強く反発した中国政府は、石炭や大麦、牛肉、ワイン、イセエビなどオーストラリア産品8品目に対し、高関税を課したり通関を止めたりして輸入を禁止または著しく制限した。

 これに対し、オーストラリア政府は大麦とワインについて、高関税の撤廃を求めて世界貿易機構(WTO)に提訴していた。

 オーストラリアの2022年の政権交代以降、中国政府は徐々に禁輸措置を解除。23年までに石炭や大麦など主要商品の輸入はほぼ再開したが、ワインとイセエビ、特定の食肉処理場からの牛肉の禁輸措置は現在も続けている。

 このうちワインについては、オーストラリアがWTOへの提訴を一時的に取り下げたことを受けて、中国が昨年10月に高関税の撤廃に合意したと報じられていた。3月末までに撤廃されるとの観測が浮上していた。

 ABCによると、オーストラリア産ワインの中国向け輸出額は制裁前のピーク時に年間12億豪ドル(約1,170億円)あり、中国は最大の輸出先だったが、制裁後は1,000万豪ドルまで激減していた。

 中国が制裁を課した品目の中には、大麦など他の市場を開拓してむしろ輸出を伸ばした品目もあり、オーストラリアの一次産品輸出全体への制裁の影響は軽微だった。「オーストラリアいじめ」と言われた中国による制裁はむしろ失敗に終わった格好だ。しかし、ワインやイセエビについては代替輸出先が見つからず、生産者や輸出企業は打撃を受けていた。

■ソース

China hints wine tariffs no longer necessary with final decision expected within weeks(ABC News)





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