集団訴訟で和解
登録ドライバーが自分の車で客を乗せるライドシェアのアプリを提供する米ユーバー・テクノロジーズを相手取り、タクシー運転手や個人タクシー・ハイヤーのオーナーら8,000人以上が損害賠償を求めて訴えていた集団訴訟で、ウーバーが原告に2億7,100万豪ドル(約265億円)を支払う和解案で双方が合意した。現地メディアが18日、報じている。
原告は、ウーバーがオーストラリア市場進出を積極的に進めた結果、既存のタクシー運転手が収入を失うとともに、売買可能なタクシー・ライセンスの相場が下落し、オーナーが著しく損害を被ったと主張していた。
ニューズ・コーポレーションのニュースサイトによると、双方は17日夜に和解案に合意し、18日にメルボルンの裁判所に出廷した。和解金額はオーストラリアの集団訴訟で史上5番目に大きいという。和解により、10週間かかるとされた裁判は回避された。
ウーバーの普及で収入を失ったという原告側タクシー・オーナーの1人は「戦いが終わったことは感慨深い。私たちは勝者として、衰退したタクシー業界から去っていくことができる」と述べた。
一方、ウーバーは声明で「ライドシェアの普及は、末端の移動手段として交通産業を発展させた」と意義を強調した上で、「安心・安全、手頃な料金でA地点からB地点へ移動する手段として、ウーバーを利用する数百万人のオーストラリア人を今後も支援していく」と述べた。
■ソース
Uber to pay Aussie cabbies $271m in mammoth class action(news.com.au)
Settling historic taxi claims(Uber Newsroom)