2大政党、ともに過半数割れ
オーストラリア南部タスマニア州の下院議員選挙の投票が23日、行われた。4期目の再選を目指した与党自由党のジェレミー・ロックリフ州首相は、最も多い議席数の当選が確実となった同日夜、勝利宣言を行った。しかし、自由党が定数35のうち過半数の18を下回ることは確実。2大政党がいずれも過半数に満たない「ハング・パーラメント」となるのは必至だ。
公共放送ABC(電子版)によると、24日午後時点で当選確実となった議席数は、自由党13、最大野党の労働党10、環境保護政党「グリーンズ」(緑の党)4、同州出身の連邦上院議員が率いる保守系小政党「ジャッキー・ランビー・ネットワーク」(JLN)2、無所属2、未確定4となっている。
下院議員の任期はまだ約1年残っていた。しかし、自由党政権が推進する州都ホバートの大型スタジアム建設問題をめぐり昨年離党した与党議員が今年に入り、閣外協力に否定的な姿勢を示したことから、少数政権となることが確実となった。このため、ロックリフ州首相は2月、有権者の信を問うため早期選挙に打って出た。
しかし、ロックリフ政権は選挙後も過半数を割ることが確実となったため、引き続き綱渡りの議会運営を強いられる。法案を通過させるには、主導権を握る勢力の閣外協力が不可欠だ。ABCは「少数政権を支援する可能性が最も高いのはJLNだ」と伝えている。
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