ニューサウスウェールズ州地裁
オーストラリアの小売チェーン「Kマート」の店内で、商品の自転車が落ちてきて背中に重傷を負った女性が、損害賠償を求めてKマートを訴えていた裁判で、ニューサウスウェールズ州地裁は26日、原告に74万3,971豪ドル(約7,370万円)の支払いを命じた。ニューズ・コーポレーションのニュースサイトが報じている。
事故が起きたのは、ニューサウスウェールズ州東部ウォイ・ウォイにあるショッピングモール内のKマート。シドニーのリタ・マーマラさん(当時59)が2018年9月、孫といっしょにセルフレジで支払いを済ませようとしていたところ、別の客がカートに乗せていたマウンテン・バイクが、マーマラさんの背中に倒れ落ちてきた。その様子は店内の監視カメラに撮影されていた。
マーマラさんは首と肩に重傷を負い、病院で2度の手術を受けた。後遺症が残り、老人養護施設での仕事を続けることができなくなったが、Kマート側は賠償額を約5,000豪ドルと低く見積もっていた。地裁は、Kマート側の過失を認め、治療費と失業で失われた収入の合計額の賠償を命じた。
Kマートは客が重量物を購入する際、車を直接乗り付ける場所から積載できるサービスを提供していた。しかし、同地裁はKマートがこうしたサービスを利用できることを表示するのを怠ったため、事故につながったと認定。原告が手をつないでいた孫も被害に遭うおそれがあったと警告した。
■ソース
Woman sues Kmart for $750k after mountain bike ‘fell on her’ in store(news.com.au)