アルバニージー首相はネタニヤフ首相に遺憾の意
オーストラリアのペニー・ウォン外相は2日、イスラエル軍による攻撃が続くパレスチナ自治区ガザ地区で活動していたオーストラリア人の人道支援従事者、ゾミ・フランコムさんの死亡を確認したと発表した。イスラエル軍は3日、攻撃対象の識別ミスによる誤爆だったことを認めた。
これを受けて、アンソニー・アルバニージー首相は3日、イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相と電話会談を行い、遺憾の意を伝えた。アルバニージー首相は、フランコムさんの死亡について「オーストラリア人の怒りと懸念を伝えた」と述べ、徹底的な原因究明を要求したことを明らかにした。ネタニヤフ首相は犠牲者への追悼の意を示し、原因究明にも応じたという。
また、アルバニージー首相は、人道状況が悪化しているガザ地区南部ラファへのイスラエル軍による地上侵攻について、ネタニヤフ首相に懸念を表明した。2023年10月のハマスによるテロ攻撃を糾弾した上で、パレスチナとイスラエルの「2国家共存」を支持するオーストラリアの立場をネタニヤフ首相に改めて伝えた。
公共放送ABC(電子版)によると、フランコムさんは慈善団体「ワールド・セントラル・キッチン」(WCK)の一員としてガザ地区で活動。移動キッチンで調理した食事を戦災者や難民に提供していた。現地時間の1日夜、移動中の車がイスラエル軍の空爆を受けた。フランコムさんを含む外国人やパレスチナ人の人道支援従事者7人が犠牲となった。
■ソース
Death of Lalzawmi ‘Zomi’ Frankcom(Minister for Foreign Affairs, Senator the Hon Penny Wong)
Transcript – Press Conference(Prime Minister of Australia)