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オーストラリア議会の議員事務所内で不同意性交 注目の民事裁判で事実認定 元議員スタッフ敗訴

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刑事裁判ではすでに嫌疑取り下げ

舞台となった首都キャンベラにある連邦議会(Photo: Marcus Reubenstein on Unsplash)

 オーストラリア連邦議会内の密室で、本当は何があったのか? 上院議員の元男性スタッフ、ブルース・ラーマン氏が2019年、議会内の議員事務所で同僚女性のブリタニー・ヒギンズ氏と性的関係を持った際に、同意があったかどうかが争われた注目の民事裁判で、シドニーの連邦高裁は15日、不同意性交の事実を認定した。原告のラーマン氏は、名誉毀損の訴えが退けられ、敗訴した。現地メディアが一斉に報じている。

 ラーマン氏は虚偽の報道で名誉を傷付けられたとして、ヒギンズ氏が同意のないまま性的暴行を受けたと報じたジャーナリストのリサ・ウィルキンソン氏と民放テレビ「ネットワーク・テン」を訴えていた。

 裁判所は、民事の立証責任をめぐる「バランス・オブ・プロバビリティー」(可能性のバランス)の範囲内で、性的暴行があった可能性が高いと推認した格好だ。連邦高裁のマイケル・リー裁判官は「民事の立証基準の観点から、ラーマン氏は過ちをおかした。ヒギンズ氏が性的暴行の犠牲者であったことが確かめられた」と述べた。

 ラーマン氏は、原告として民事の名誉毀損裁判に敗訴したが、刑事の罪に問われるわけではない。性的暴行で起訴されたラーマン氏に対する刑事裁判では2022年、陪審員の不正による証拠不十分を理由に嫌疑が取り下げられているからだ。

 問題の行為は2019年3月、ラーマン氏が勤務していたリンダ・レイノルズ連邦上院議員(自由党)の議会事務所内で起きた。酒に酔ったラーマン氏とヒギンズ氏が議会内を歩く様子は、監視カメラに写っており、警備員も目撃していた。

 ウィルキンソン氏とネットワーク・テンは21年、ヒギンズ氏のインタビュー番組を放映。ヒギンズ氏は、名指しはしなかったが、ラーマン氏と見られる人物に性的暴行を受けたと主張していた。2人が事務所内のソファで性行為に及んだのは確実と見られたが、同意の有無が争点となった。ラーマン氏は一貫して無実を主張していた。

■ソース
Federal Court judge finds Bruce Lehrmann raped Brittany Higgins, defamation case fails(ABC News)





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