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国防費の対GDP比、10年後2.4%に オーストラリア政府、「オーカス」原潜はじめ軍備増強

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冷戦後は2.0%前後で推移

グラフ作成:©守屋太郎

 オーストラリア連邦政府が、国防予算を大幅に増額する。米英豪の安保枠組み「オーカス」(AUKUS)の下で推進する通常兵器搭載型の原子力潜水艦の配備・建造プロジェクトをはじめ、軍備増強に力を入れる計画だ。

 10年後の33-34年度には、国内総生産(GDP)に占める国防費の割合は2.4%程度まで引き上げる。現状と比較して「最大で約0.3ポイント上昇する」(連邦政府)としている。アルバニージー首相の労働党政権が17日に発表した2024年版「国防戦略」(NDS)と同「統合投資計画」(IIP)で明らかにした。

 国防費の対GDP比は、国力に対する軍事力のバランスを見る上で目安となる。オーストラリアは冷戦終結後の1990年代以降、2.0%前後で推移している。世界銀行のデータベース(2022年)によると、オーストラリアは1.9%と主要20カ国(G20)ではおおむね中位(グラフ参照)。同盟国の米国が関わる主な戦争には一貫して参加してきたが、国防費の対GDP比を見る限り、地域の「ミドルパワー」(中規模国家)の域を出ていない。

 一方、日本は長らく防衛費をGDPの1%以内に抑える方針を採ってきたが、岸田政権は23年、厳しい安保環境を念頭に27年度に2%に増額することを決定している。

■ソース

2024 Integrated Investment Program(Australian Government Defence)

Military expenditure (% of GDP)(The World Bank Data)





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