事件後の暴動についても複数逮捕
オーストラリア東部シドニー郊外のキリスト教会で、少年が司教や神父らを刃物で刺して負傷させた事件に絡み、ニューサウスウェールズ州警察と連邦警察などで組織する対テロ合同捜査本部は24日、シドニー一帯で一斉捜索を行い、7人の少年を逮捕した。
対テロ合同捜査本部は24日午前、バンクスタウン、プレストンズ,グリーンエイカー、パンチボウルなどシドニー南西郊外を中心とした13カ所で捜査令状を取り、400人の捜査員を動員して家宅捜索を実施した。逮捕した7人とは別に、成人男性2人と少年3人からも事情を聞いているという。
事件は15日夜、シドニー西郊ウェイカリーにあるアッシリア人(キリスト教を信仰する中東の少数民族)系の教会で起きた。少年(16)が刃物を持って教会内に侵入し、礼拝で説教中だった司教(53)、神父(39)らを刺した。州警察は少年を現場で逮捕した。連邦・州政府は「宗教的動機に基づく過激主義」によるものと断定。18日に少年をテロ罪で起訴していた。
少年と24日に逮捕された7人の詳しい関連性は不明だが、公共放送ABC(電子版)によると、警察は容疑者らが「暴力的な過激主義のイデオロギー」を共有する「ネットワーク」を形成していたことを明らかにした。
この事件をめぐっては、司教らが刺された後、教会前に数十人の群衆が集まり、暴徒化して警官や警察車両などを襲撃する騒ぎも起きた。殺傷事件とは別に、州警察は24日までに複数の容疑者を逮捕し、暴動罪などで起訴している。群衆は刺された司教ら教会側のグループと見られるが、暴動を起こした動機など詳しいことは分かっていない。
■ソース
Seven arrested following Joint Counter Terrorism Team operation(NSW Police Force)
UPDATE: Two more charged over Wakeley public order incident – SF Dribs(NSW Police Force)